ビッグモーターに「最も重い処分」…12工場で「民間車検場」指定取り消しへ 別の工場も違反だらけ 国交省

保険金の不正請求などが明らかになっているビッグモーターを巡り、国土交通省は、立入検査を実施した同社34工場への行政処分案を公表しました。

検査した34工場すべてで法令違反

 中古車販売大手ビッグモーターの保険金不正請求問題を巡り、国土交通省は2023年10月13日、同社の34事業所について、道路運送車両法に基づく行政処分案を公表しました。

ビッグモーター店舗(イメージ)
ビッグモーター店舗(イメージ)

 同社は全国で約250店を展開しており、店舗併設の整備工場など135か所で、民間車検場の指定や整備に必要な認証を国から受けています。

 国交省は7月、この整備工場のうち、24都道府県の34工場に抜き打ちの一斉立入検査を実施し、不正の有無や内容を調べていました。

 その結果、34か所すべてで法令違反が発覚。具体的には、整備記録簿への虚偽記載や立入検査時の虚偽陳述、クルマにわざと傷を付けて修理費用を過剰請求したこと、検査の一部を行わずに車検を通したこと、検査員以外が検査したことなどが確認できたといいます。

 国交省は、立入検査した34か所すべてに対しクルマの整備業務を10日から90日停止させるとともに、民間車検場に指定している32か所のうち特に悪質な次の12か所は、民間車検場として最も重い処分である指定取り消しとする方針です。

●指定取り消し処分の事業場(12か所)
ひたちなか店(茨城)、前橋店(群馬)、浦和美園店(埼玉)、熊谷店(埼玉)、酒々井店(千葉)、甲府店(山梨)、新潟南店(新潟)、福井店(福井)、浜松南店(静岡)、名古屋茶屋店(愛知)、春日営業所(福岡)、古賀店(福岡)

 ビッグモーターを巡る問題は、タイヤにわざと穴を開けたり、靴下に入れたゴルフボールを振り回して車体にぶつけたり、壊れていない部品を交換したりするなどして修理代を水増しするといった保険金の不正請求が広く表面化して以降、監督官庁による行政処分が下されるのは、今回が初めてです。

 国交省は10月20日に各地方運輸局で、ビッグモーターから弁明を聞く「聴聞」を実施し、その上で処分を確定します。また、立入検査を行っていない101の整備工場がある事業所も、引き続き調査を続ける方針です。

【画像】「えっ…!」これが「危険な状態のタイヤ」です(16枚)

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