なぜ日産は「車中泊」に力を入れる? 新型「キャラバン マイルーム」初公開! 商用から車中泊用に変化させる理由とは

日産が“本格車中泊仕様車”を作る理由

 新型キャラバン MYROOMの開発背景については、直近の車中泊市場の動向が大きく関係していると言います。

 キャンピングカーの保有台数は、過去10年間で右肩上がりを続けており、2022年では14万台を突破したといいます。さらに、今回の新型キャラバン MYROOMのように8ナンバー車に区分されないベッド装備のみの車中泊仕様車の生産台数が2021年から2022年で155%増加しており、人気を集めています。(ともにキャンピングカー白書2023より)

車中泊仕様を投入する目的とは?
車中泊仕様を投入する目的とは?

 そんな中、投入される新型キャラバン MYROOMのユーザー像について、日産の日本マーケティング本部 チーフマーケティングマネージャーオフィス チーフマーケティングマネージャーの岡部 龍太氏は以下のようにコメントしています。

「本格的なキャンピングカーではなく、バンの広い荷室を活用して車中泊旅をするユーザーは、お子様がいらっしゃらないか、もしくは子育てを終えた仲の良いカップルが主体で、旅だけに関わらず二人で色々なものを楽しむ傾向にあります。また、このようなユーザーの中でも、キャンプ好きタイプ、DIY好きタイプ、旅好きタイプなどに分類できますが、新型キャラバン MYROOMはこの中で旅好きタイプと相性がいいと思っています。この層の特徴として、旅の一つとして車中泊を好み、道の駅や駐車場の車中泊が多いほか、必要な装備は最小限であるという特徴があります」

 また、ビジネスパートナーシップ開発本部商用車ソリューション&特装部 主幹 谷内 陽子氏は以下のようにコメントしています。

「我々の調査ではありますが、車中泊という文化が根づいてきたと思っています。また、震災やコロナなどで、クルマに求めるニーズが変わってきたことを感じています。キャラバンの中で「マルチベット(ベッドキットを装備した簡易的な車中泊仕様車)」の販売も伸びています」

 現在発表されたのは、4ナンバーサイズのキャラバンでのみ利用可能な“MYROOM”ですが、今後の動向によってはさらに広いワイドボディやハイルーフ仕様車など、より広い室内を持つ車両での展開も期待できるかもしれません。

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Writer: くるまのニュース編集部

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