なぜトヨタは「クラウン」のブランド化を始めた? 初の車種専門店を展開の訳… 今後4車種から拡充あるか
クルマを売るだけじゃない新たな展開とは? クラウン群は4車種から拡大する?
さて、「THE CROWN」の特徴として、トヨタでは「クラウンファンコミュニティや開発陣との交流を重視する」としています。
特別納車プログラム、オーナーイベント、ライフスタイル体験などを企画予定です。
こうした話を聞くと、ポルシェ「エクスペリエンスセンター」や、欧州系超高級車を扱うコーンズ・モータースが手がける会員制サーキット&リゾート施設「THE MAGARIGAWA CLUB」などに見られるような、クラウンによる走行体験を伴うファンミーティングに対する期待も高まります。
「ワクワクする走り」を強調する、クラウン4車系では「思い切って走れる環境」が求められます。
この点についてトヨタ関係者は「すでに、富士スピードウェイホテルでの宿泊を含めた、富士スピードウェイでの走行体験プログラムの企画を考案中」と明かしてくれました。
トヨタは「THE CROWN」開業に伴い、「THE CROWN」を拠点とした、クラウンファンコミュニティ「THE CROWN CLUB」の活動を開始します。
クラウンブランドサイトでの活動情報発信も活発に行われることになります。
さらに気になるのは「クラウン4車系」の先の「さらなるモデル拡張」です。
今後の製品計画であるため、トヨタ関係者らは明確な回答は控えたものの、トヨタが最近、「ランドクルーザー群」や「センチュリー(新モデル)」を含めた「ショーファーカー群」という観点で、クラウンに対しても「群」という考え方を強調しました。
つまり、現在明らかになっている4車系の後続として、クラウンブランドの記号性にマッチする「他のクラウン」が登場する可能性は十分にあるものと考えられます。
そうした「クラウン群の未来」を開拓する意味でも、「THE CROWN」はトヨタにとって、またトヨタ販売会社にとって極めて重要な拠点となることは間違いないでしょう。
Writer: 桃田健史
ジャーナリスト。量産車の研究開発、自動車競技など、自動車産業界にこれまで約40年間かかわる。
IT、環境分野を含めて、世界各地で定常的に取材を続ける。
経済メディア、自動車系メディアでの各種連載、テレビやネットでの社会情勢についての解説、自動車レース番組の解説など。
初代クラウンは商用車タイプをマスタ-ラインと呼んでいたが、2代目からクラウンバン、ピックアップ、ダブルピックアップをシリ-ズに加えてたから。先祖返りしただけだ