「新奥多摩街道を東八につなげます」国立を東西にぶち抜く幹線道路計画、JR高架化で少し進展
新奥多摩街道は東京の多摩地区を東西に走る幹線道路です。この新奥多摩街道を、同じく都内を東西に走る東八道路につなげる計画が進んでいます。どのようなルートなのでしょうか。
実は一部は「さくら通り」として開通済み
JR南武線の高架化に合わせて、新奥多摩街道を東に延伸させる計画が動こうとしています。どのようなルートになるのでしょうか。
新奥多摩街道は、現在は立川市を起点とし、昭島市・福生市・羽村市を経て青梅市に至る幹線道路です。甲州街道から分かれて多摩川沿いを西進し、青梅街道までをつなぎます。旧道の奥多摩街道とともに都道29号立川青梅線に指定されています。
そして現在、計画されているのは、起点の日野橋交差点(立川市)から東側の区間です。計画ルートは、日野橋交差点へ進んできた道路をそのまま東へまっすぐ伸ばし、国立市内ですでに「さくら通り」として開通している道路に接続。さらにその道路も途中で途切れていますが、東へ伸ばして東八道路につなげます。
都と国立市・立川市・JR東日本は、南武線の谷保~立川間(約3.7km)の高架化に取り組んでいます。
この南武線と交差することになっている新奥多摩街道の延伸ルートは、これまで地平を走る南武線をアンダーパスでくぐる計画でしたが、線路が高架化されることになったため、道路は地平を走る構造に変更されます。
延伸区間(国立3・4・5号線)は、標準幅員20m、車道2車線(片道1車線)で計画。両側には自転車と歩行者の通行空間もそれぞれ設けられる予定です。
2023年9月時点では、まだ都市計画の変更素案を地元住民らに説明している段階です。今後、環境影響評価の手続きも並行して進められ、都市計画決定・告示などを経て工事着手へと進んでいきます。
なお、新奥多摩街道のさくら通りから東八道路までの区間は、すでに建設が進んでいます。また、東八道路は、新奥多摩街道と接続するとともに、そのまま南へ進んで日野バイパスと接続する工事も進行中です。
新奥多摩街道の延伸が完成すると、甲州街道(都道256号八王子国立線、旧国道20号)と並行しながら府中市・国立市・立川市を東西に結ぶ道路がもう1本できることになります。
まだ道路予定地の沿道に70軒ちかい家屋や会社建屋などがあって移転は遅々として進んでないので、残った区間を全部高架にするなどの抜本的な案をとらない限り、あと50年は開通しないと思われる。