トヨタが2022年7月に発表した16代目「クラウン」シリーズは、まず「クラウンクロスオーバー」を先行発売した後、さらに3つのモデルが投入される予定ですが、なかでも2024年登場予定の大型SUV「クラウンエステート」に対し注目する声は少なくないようです。
　
　新型クラウンエステートのどういった点が気になっているのでしょうか。

　16代目クラウンは、セダンとSUVのクロスオーバーモデルとして先行発売されるクラウン クロスオーバーに続き、今後ミドルクラスのスポーツSUV「クラウンスポーツ」、4ドアのショーファーカー「クラウンセダン」がそれぞれ2023年秋から冬にかけて発売予定です。

　そしてラージクラスSUV「クラウンエステート」は、2023年4月時点で「2024年の発売」とだけ発表されています。

　新型クラウンシリーズで最後の登場となる“エステート”ですが、その名称は1999年に登場した11代目クラウンにラインナップされていたステーションワゴンモデルに使われていたものと同一です。

　他のクラウンシリーズが2003年に12代目へフルモデルチェンジするなかでも販売を継続し、2007年まで生産されており、2024年に新型クラウン エステートが登場すれば、およそ17年ぶりの車名復活となります。

　先行情報を掲載するトヨタの公式ウェブサイトでは、そのコンセプトについて次のように説明しています。

「洗練と余裕の大人の雰囲気を併せ持ち、後席のフラットデッキと共に、機能的なSUVとしてアクティブライフを楽しめる、ワゴンとSUVの融合」

　単に車名を継承したのではなく、新型とかつてのワゴンモデルには連続性があると示しているのがわかります。

　搭載されるパワートレインはHEV（ハイブリッド車）とPHEV（プラグインハイブリッド車）の2タイプで、ともに駆動方式は4WDのみが設定される模様です。

　ボディサイズは、全長4930mm×全幅1880mm×全高1620mm、ホイールベースは2850mm（開発目標値）。国内で販売されるSUVのなかでも大柄な部類に属し、乗車定員は5名です。

　公式サイトでは後席を前倒しした状態のラゲッジの様子も紹介され、フラットに拡がる荷室も確認できます。

　現時点で荷室長などの寸法は非公開ですが、車中泊もできそうな広大さがあるのは間違いなさそうです。

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　そんな新型クラウンエステートの登場には、様々な意見が寄せられています。

　まず、従来のクラウンエステートとの違いに関する声では「戸惑った」「正直、受け入れがたい面も」など、違和感を覚えるとするコメントが見られます。

　また「輸入車では高級車のステーションワゴンも存在しているので、クラウンのワゴンもありなのでは」とする声もありました。

　一方で「（セダンとのクロスオーバーモデルである）クラウンクロスオーバーよりも受け入れやすい」「従来の保守的なファンの維持よりも、新しい顧客の開拓のためには有効な手段では」など、前向きに受け止める意見も少なくないようです。

　このほか「確かに荷室が広大！」「これなら車中泊も余裕でできそう」といったコメントもみられます。

　こうした声に対し「（高級車の）クラウンで車中泊する人などいない」などと断言する冷めた意見も見られますが、思わず様々なイマジネーションを膨らませてくれるほど、圧倒的に広い荷室であることの証左ともいえそうです。

　また「3列シート仕様はないの」という声も少なくありませんでした。

　全長5m級のSUVとして国内ではほかに、「ランドクルーザー」（ランクル300）などがありますが、こちらは3列シート仕様も用意されており、こうした同クラスのSUVと比較したコメントもあります。

　正式発売まではまだ時間がある新型クラウンエステートですが、今後の新たなバリエーション展開についても気になるところです。

　なおトヨタでは、10月6日から8日の3日間、4つの新型クラウンシリーズを展示する「CROWN STYLE PARK」を、東京都港区の「六本木ヒルズアリーナ」で開催します。

　ひと足先に、2024年発売予定の新型クラウンエステートにも触れることが出来る貴重な機会となりそうです。