宇都宮で「路面電車」が75年ぶりの新規開業! 慣れない「関東のドライバー」が再確認すべき「LRT独自の交通ルール」とは

路面電車の「停留所」付近は特に要注意ポイント!

●3.安全地帯

 安全地帯とは、道路交通法第2条で「路面電車に乗降する者、もしくは横断している歩行者の安全を図るため、道路に設けられた島状の施設または、安全地帯であることが示されている道路の部分」と定められています。

 路面電車を乗り降りする場所を「停留場」と呼びます。

 停留場では、道路に線を引いて安全地帯を設けたり、かさ上げして島状のプラットホームを置いています。

 安全地帯の標識は、V字が配されたデザインが特徴です。

 なお道路交通法第17条では、安全地帯に車両は侵入してはならない、と決めています。

 また、安全地帯に電車がいない場合でも、道路中央から左側の安全地帯に人がいる場合は徐行をすること、安全地帯の左側とその前後10メートルは、駐停車禁止などのルールがあります。

道路上に設置されるLRT「宇都宮ライトレール」の「停留場」[撮影:堀切邦生氏]
道路上に設置されるLRT「宇都宮ライトレール」の「停留場」[撮影:堀切邦生氏]

●4.停止中の路面電車に関するルール

 道路交通法第31条では、停車中の路面電車がある場合の停止または徐行に関するルールを制定しています。

 この条項では、乗降のために停車中の路面電車に追いついてしまい、かつ安全地帯がない場合では、路面電車の乗降が終了し、道路を横断する人がいなくなるまでは路面電車の後方で停止することとされています(ただし現在では、安全地帯のない停留場は少なくなっています)。

 しかし安全地帯があるときや、路面電車に乗降する者がいない場合は、1.5m以上の間隔をあけて路面電車の左側を徐行して通過することが可能です。

 違反すると「路面電車後方不停止」にあたり、反則金7000円・違反点数2点(普通車)が課せられます。

※ ※ ※

 地元に路面電車・LRTが走っていない人でも、旅先の路上で路面電車・LRTに遭遇することがあるかもしれません。

 そのためにも、路面電車・LRTに関するルールは覚えておくほうがよいでしょう。

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Writer: 遠藤イヅル

1971年生まれ。自動車・鉄道系イラストレーター・ライター。雑誌、WEB媒体でイラストや記事の連載を多く持ち、コピックマーカーで描くアナログイラスト、実用車や商用車・中古車、知られざるクルマの記事を得意とする。

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