日産の「4ドア小型セダン」がスゴかった! “欧州車超え”評価もあった名車「プリメーラ」とは何だったのか
日本がバブル景気の真っ只中にあった1990年に日産が発売した4ドアセダンが、初代「プリメーラ」(P10型)でした。デビューから30年以上が経過した今もなお、日産ファンから「名車」と呼ばれるプリメーラとは、どんなクルマだったのでしょうか。
「セダン」が輝いていた1990年代に高評価を得た初代「プリメーラ」
今ではすっかり人気が下火となってしまった「セダン」(4ドアセダン)ですが、1990年代には日本のクルマ好きが熱狂するセダンが多く存在していました。
その中でも群を抜いて高い評価を集めていたのが、1990年2月に登場した日産「プリメーラ」の初代モデル(通称「P10型」)でしょう。
この初代プリメーラは、日産自動車が「1990年代までに技術の世界一を目指す」車作りを目標とした「901運動(P901)」によって生まれた車両のひとつで、欧州市場をメインターゲットとしたモデルです。
クリーンかつスタイリッシュなボディのデザインは、どことなくヨーロッパのセダンを想起させるものとなっていました。
ボディサイズは、全長4400mm×全幅1695mm×全高1385mm。5ナンバー枠に収まる小型車で、今みると非常にコンパクトに感じられます。
もちろん欧州車テイストだったのは見た目だけではなく、走りの面や実用性、優れたパッケージングに至るまで多くの面で欧州車を強く意識したものとなっており、とりわけ走り味は欧州車を超えたという評価が与えられるほどだったのです。
その足回りは、フロントがマルチリンク式、リアがパラレルリンク式の4輪独立サスペンションとなっていました。
高いボディ剛性と、硬めながらも芯のあるハンドリングは輸入車オーナーをも唸らせる仕上がりで、当時は輸入車からプリメーラに乗り換えたユーザーも少なくなかったと言われるほどでした。
セダンボディも、80年代後半から流行した全高の低い4ドアクーペスタイルではなく、しっかりとキャビンスペースを確保ながらも、フロントウインドウを寝かせ気味として空気抵抗を減らすなど、走りと室内空間を両立。
インテリアでは横方向の空間を稼ぐためか、パワーウインドウスイッチをセンターコンソールに設け(マイナーチェンジでドア側に移動)、シートの背もたれの調整はレバー式ではなく細かな調節が可能なダイヤル式にするなど、細かな部分も欧州車を強く意識していることが感じ取れたのでした。
搭載エンジンは、1.8リッターと2リッターの直列4気筒をラインナップしていましたが、なかでも2リッターモデルは欧州車に負けないスポーティな走りを実現するために、プレミアムガソリン(ハイオク)仕様にするなど、細かな部分でも輸入車的なテイストが散りばめられていたのです。
ただ、あまりに欧州車的過ぎたことから、国産車に慣れたユーザーからは足回りが硬すぎるという声もあったようで、マイナーチェンジで足回りの設定が見直されるという事態も起きたほどでした。
良い車だったかも知れないがファミリ-カでハイオク仕様は庶民にとっては痛かったね
初代P10プリメーラは名車だと思います。
もし当時のまま再販されたら400万でも買います。