いすゞ2代目「ジェミニ」 「街の遊撃手」が魅せた華麗なる走り(写真13枚)
イメージを決定づけた、あのテレビCM
「街の遊撃手」とは、1985(昭和60)年にデビューした2代目「ジェミニ」のプロモーション用テレビCMにのせられたキャッチコピーのこと。軽快な音楽をバックに、パリの街中を「ジェミニ」が走り回ります。ワルツを踊るように複数の「ジェミニ」がドリフトしていたり、階段を駆け下りたり、川を飛び越えるなど縦横無尽な走りが披露されたのです。しかも、CGを一切使わないリアルなスタント走行です。これには、みんなビックリしました。
実際のところ「ジェミニ」は、初代がオペル「カデット」の兄弟車であり、2代目も基本デザインにイタリアの名デザイナーであるジウジアーロが関与するなど、欧州テイストの強いクルマ。そこに強烈なCMがうたれたことで、「ジェミニ」のイメージは決定的なものとなりました。「『ジェミニ』って、なんてキビキビと、よく走るクルマなんだ!」と。
また、2代目モデルは、トヨタ「カローラ」や日産「サニー」よりも若干小さく、同サイズのライバルが不在であったことも有利に働きました。
かくして「ジェミニ」は大ヒットモデルとなります。