えッ…! 前から「原付が逆走してきた!」 一方通行なのに無視良いの? 実は「OK」な場所が! 背景は?
謎の道路誕生の理由は「郵便局員」のため?
では、なぜこのような道路が誕生したのでしょうか。
一説によると、これらの道路に「原付を除く」の補助標識がある背景には、郵便局員などへの配慮があるようです。
これらの道路が位置する桜丘や鉢山町、南平台は渋谷駅周辺のなかでも戸建住宅が多く、それにともない一方通行の道路が入り組んだ地域となっています。
一方、都心部であることから人口密度が高く、郵便局員にとっては効率的な配達が求められる地域でもあります。
もし、これらの道路に「原付を除く」の補助標識がなかった場合、配達効率は非常に悪化します。

たとえば、一方通行の終点である「桜丘郵便局前」から始点である「鉢山町交番前」まで向かうためには、猿楽町方面を迂回し約900mの道のりを走る必要があります。
また、「桜丘郵便局前」から南平台方面へと向かう場合、猿楽町方面へと大きく迂回するか、人通りの多い桜坂周辺の細い道を抜けなければなりません。
それが「原付を除く」の補助標識があることで、移動距離はおよそ4分の1となり、細い道を抜けることもありません。
郵便配達は公共性の高い仕事であるため、配達効率の向上は多くの人々にメリットがあることと言えそうです。
また、これらの道路は近年利用者が増加しているフードデリバリーサービスの配達員にも恩恵があるようです。
※ ※ ※
これらの道路は2023年7月から施行された特定小型原付(いわゆる「電動キックボード」など)も「逆走可」となっていますが、それ以外の一般的な一方通行の道路では電動キックボードなどが逆走することはできません。
渋谷区は電動キックボードなどのユーザーが多い土地柄であることから、これまで以上に交通標識の理解と遵守が求められています。
Writer: Peacock Blue K.K.
東京・渋谷を拠点とするオンライン・ニュース・エージェンシー。インターネット・ユーザーの興味関心をひくライトな記事を中心に、独自の取材ネットワークを活用した新車スクープ記事、ビジネスコラム、海外現地取材記事など、年間約5000本のコンテンツを配信中。2017年創業。















