ありそうで意外とない「SUV+ミニバン」! 次のクロスオーバーブームは「SUVミニバン」か!?
SUVテイストを加味した「クロスオーバー」モデルの波が、いまやセダン車にまで訪れているなか、ファミリーに人気のミニバンカテゴリーにはあまり普及が進んでいないようです。今から注目しておきたい「SUVミニバン」について紹介します。
「デリカ」シリーズ以外ではほとんど見当たらないのが「不思議」!
セダンとSUVを融合させたトヨタ「クラウンクロスオーバー」が注目を集めるなど、クルマのボディスタイルはいま、「クロスオーバー」が人気となっていますが、一方でトヨタ「アルファード」「ノア」などのミニバンの人気も根強いものがあります。
ならば、SUVテイストのクロスオーバーミニバンも人気が出そうな気がするのですが、今のところあまり見当たらないようです。
クルマのボディスタイルといえば、セダンやミニバン、SUVなどが挙げられますが、このうちSUVに関してはその多くが、オフロードも走れるクロカンSUVと乗用車を掛け合わせた「クロスオーバーSUV」というものです。
そもそも「クロスオーバー」とは、「異なるものを混ぜ合わせる」という意味です。
冒頭で触れたクラウンクロスオーバーは、ボディは4ドアセダンなのに、大きなタイヤをつけたことでクロスオーバーSUVとなりました。
他にも、コンパクトカーとSUVを掛け合わせた、ホンダ「フィット クロスター」や日産「ノート AUTECH クロスオーバー」、スズキ「クロスビー」、また、軽スーパーハイトワゴンをリフトアップ(4WDのみ)してSUV風にした三菱「デリカミニ」や、軽ハイトワゴンをSUV風にしたスズキ「ハスラー」、ダイハツ「タフト」なども、クロスオーバーといっていいでしょう。
しかしながら、ミニバンとSUVのクロスオーバーに関しては、唯一、三菱の「デリカD:5」が該当しますが、それ以外は存在しません。
強いていえば、ホンダの「フリード クロスター」がSUV風味のコンパクトミニバンですが、地上高や装着タイヤは標準車と変わっておらず、加飾も極めて控えめと、今回のお題である「クロスオーバーミニバン」とまではいえなさそうです。
ただ少し昔を振り返ると、三菱「デリカスターワゴン」(1986年デビュー)や、三菱「デリカスペースギア」(1994年デビュー)、日産「セレナ・キタキツネ」(1994年デビュー)など、パイプでできた大型のカンガルーバーを装着し、最低地上高をアップした4WDのSUVミニバンはいくつかありました。
なかでも、デリカスターワゴンとデリカスペースギアの4WDモデルは、その時代のクロカンSUV「パジェロ」と同じメカニズムを利用し走破性や耐久性も抜群と、真のSUVミニバンといってよいクルマです。
そんなSUVミニバンというコンセプトに関しては、注目している人も多いようです。
東京オートサロン2023では、先代アルファードをベースのリフトアップカーが展示されていました。
大胆に車高を上げ、大径オールテレーンタイヤを装着し、フロントバンパーの下側は大きくカット。スチール製フレームバンパーが追加された姿からは異様なオーラを感じ、アルファードのよさとSUVのカッコよさがうまく融合されていました。
ほかにも、アウトドア好きの間では、トヨタの商用車「ハイエース」や「プロボックス」などに、大径のオールテレーンタイヤと、わずかに車高アップを施すカスタムが人気となっています。
神奈川トヨタが運営するアウトドアショップのマイクスでは、ミニバンやコンパクトカーをSUV風へとカスタマイズする商品を用意。
プロボックスにオールテレーンタイヤと車高調、そしてルーフラックを装着してSUVカスタムをしたモデルは、シブさとカッコ良さがマッチしていて、非常によい仕上がりです。
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2023年7月現在、デリカD:5ほどの凝った造りを持つSUVミニバンといえるモデルはないようですが、アフターパーツメーカーや、メーカー純正のカスタマイズ商品の中では、ミニバンSUVのカスタムの準備はできている状況にあるようです。
昨今のアウトドア人気にあやかり、この手のSUVミニバンが流行する可能性は、十分にあるのではないでしょうか。
初代三菱スぺ-スギアは横転事故の多い車種。理由は縦横の比。軽のハイトにさらに、ル-フに物載せれば簡単に横転する
今だったら三菱からフリードサイズのデリカ
言うなればパジェロに対するパジェロイオみたいにデリカイオのようなモデルを出したらバカ売れすると思う。