トヨタの“コンパクトミニバン”「シエンタ」なぜ人気? “使って”わかった5つの“メリット”とは
大人気ミニバン、トヨタ「シエンタ」の現行モデルは、2022年に登場した3代目ですが、2022年10月には登録車(SUV・軽を除く)月間販売台数で日産ノートを抜いてトップを獲得するなど、好調な売れ行きを続けています。人気の秘密はどこにあるのでしょうか、実際に使ってみて考察しました。
爆売れコンパクトミニバン「シエンタ」人気の理由は?
コンパクトボディなのに両側スライドドアを備え、2列シート/5人乗りから3列シート/7人乗りのモデルまで選べる大人気ミニバン、トヨタ「シエンタ」。初代は2003年に登場し、2015年に2代目、2022年に現行の3代目が登場しています。
日本の道路事情にも使いやすい5ナンバーサイズに、ガソリンだけでなくハイブリッドモデルがラインアップしていたことや、ダウンサイジングの流れで大きなミニバンからの乗り換え、また軽自動車からのステップアップといったファミリー層のちょうどいい受け皿となったことなどで、とくに2代目から爆発的ヒットモデルとなった経緯があります。
そんな2代目とパッケージングはほぼキープコンセプトながら、内外装のデザインはガラリとアットホームな癒し系に変身を遂げた現行モデルもまた、2022年10月には登録車(SUV・軽を除く)月間販売台数で日産ノートを抜いてトップを獲得するなど、好調な売れ行きを続けています。
直近の2023年4月の販売台数を見ても、ガチライバルのホンダ「フリード」が4143台で11位に沈む中、シエンタは9200台で2位を獲得。人気を不動のものとしています。なぜ、そんなにシエンタは売れるのでしょうか。
その理由として、実際に乗って使ってみて「いいな」と感じるところが大きく5つあります。
シエンタの5つのいいところ
1つ目は、「あるときはコンパクトカー、あるときはミニバン」という、どっちの利点も備える“いいとこ取り”のキャラクター。家族が仕事や学校に出払ってひとりで乗るときや、市街地を走るときにはコンパクトカー感覚です。
試乗したのは7人乗りモデルでしたが、3列目シートが完全に2列目シートの下に床下格納できるので、その存在を消すことができます。
他の多くのミニバンでは、誰も乗っていない時でもルームミラーに跳ね上げ格納した3列目シートが映っているので、常にミニバンであることを意識させられますが、シエンタは気持ちをコンパクトカーに切り替えて運転できるのです。
加えて、シエンタの最小回転半径は5.0mと小さく、小回り性能抜群です。ボディサイズも、フルモデルチェンジのたびに拡大するモデルが多いなか、全長と全幅は従来通りをキープ。全高だけが2cmアップしましたが、それは乗降性や室内の居住性を改善するためのもので、運転しやすさをまったく犠牲にしていません。
1.5リッターのガソリンエンジンモデルもハイブリッドモデルも、キビキビとした乗り味でストップ&ゴーの多い市街地でもストレスがないので、コンパクトカー感覚で運転することができます。
一方で2列目・3列目シートに人が乗るときには、しっかりとミニバンの良さを発揮。まずスライドドアは、地上からわずか33cmという低いステップで、開口部の高さが従来より6cmもアップして120cmになったため、子供から長身の大人まで乗り降りがスムーズになりました。
1列目と2列目のカップルディスタンス(前後席間の距離)が8cmも拡大しているので、室内のゆとりはたっぷり。天井まで130cmという高さを確保しており、小学校3年生くらいの子どもでも立つことができます。
現行モデルには6人乗りモデル(2列目の中央に空間がある「キャプテンシート」仕様)の設定がないため、3列目シートまでのウォークスルーはできませんが、1列目と2列目はウォークスルーが可能で、これも子どものお世話をすることが多い子育て世代にはありがたい機能です。
スライドドアから子どもを抱っこしたまま乗り込み、チャイルドシートに座らせたら、いちいち降りずにそのまま運転席へ、ということができるのは、雨の日や猛暑日など助かるシーンが多いのです。
内装は、初期のシエンタの方が、小物収納ボックスが多彩にありました、特にヘッド部にある大きな扉付きのスペースは、女性家族向きにピッタリと感心しましたが…まだまだカングーの家族向けの便利さには、届いてないようです。ハイブリッドでも
実燃費も良くは無いですね。
シエンタハイブリッドは恐ろしいほど燃費が良いです。
始動直後、エンジンが温まるまではガソリン車並の燃費ですが、数キロ走ったあたりからグングン数字が上がり、カタログ燃費を超えることも良くあります。
バッテリーを意識した低燃費走行をしたら、リッターあたり38kmを叩き出しました!