コインパーキングから「ロック板」消える? 不正防止よりも重要視することとは
コインパーキングで近年、「ロック板」を廃止した方式が増えています。どのように不正利用を防止し、そしてなぜそれが広がりつつあるのでしょうか。
不正の言い逃れはできない「ロック板なし」
近年、ロック板(フラップ)を廃したコインパーキングが少しずつ増えています。もちろん、出入口のゲートもありません。
無防備すぎるように思えますが、不正に利用されるおそれはないのでしょうか。駐車場のシステムを手掛けるアイテック(東京都文京区)に、誕生の背景を聞きました。
――コインパーキングのロック板は、そもそもどういうものなのでしょう。
駐車するとそのロック板が跳ね上がり、料金を精算すると下がって出庫できるようになるというものです。それまでは駐車場の入口で駐車券が発券され、出口で精算する「ゲート式」が主流でしたが、処理に時間がかかりクルマが詰まりやすいことから、1台1台出入りを管理できる「ロック板式」が広まっていきました。
――ロック板をなくして、不正に利用されるおそれはないのでしょうか。
確かに、料金を払わずに出庫することは容易です。しかし、駐車マスに埋設されたセンサーで車両を認識し、マスの奥に立つポールに取り付けられたカメラで車両のナンバーを記録することで、出入りを管理しています。また、場内全体を見渡す監視カメラで、全体の出入り状況も随時記録していますので、不正の証拠を把握して、あとから料金を請求します。言い逃れはできません。