高速SAPAで増えてる「兼用マス」って? 何も考えずに駐車すると困るクルマも…「本来」の使い方とは
全国の高速道路の休憩施設(SA・PA)では、「兼用マス」の増加が続いています。駐車場にこの兼用マスがある場合、どのように使えば良いのでしょうか。
大型車も普通車も駐車できる「兼用マス」
高速道路のSA・PAで「兼用マス」が増えています。背景には、どのような事情があるのでしょうか。
NEXCO東日本・NEXCO中日本・NEXCO西日本の3社は2023年6月7日、高速道路の休憩施設(SA・PA)で進めている大型車駐車マスの2023年度の拡充計画を発表しました。
SA・PAで深夜帯を中心に大型車が混雑して駐車できないケースが多いことから、NEXCO各社は2018年度から大型車マスの拡充を継続して進めています。
2022年度は全国21か所のSA・PAで、大型車マス373台の拡充が完了したといいます。
その際、敷地を広げずに大型車の駐車可能マスを増やす方法として採用されているのが「兼用マス」です。
兼用マスは普通車2台分のマスを縦に並べ、普通車2台と大型車1台のどちらでも駐車できるようにしています。
一般的に高速道路は、平日夜間は大型車が、週末の昼間は普通車が多くなる傾向にありますが、兼用マスはこういった利用の波に対して柔軟に対応できるのが特徴です。
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東名高速上りの足柄SA(静岡県御殿場市)では、平日夜間は8時間以上の長時間駐車が約6割を占めており、大型車マス不足の原因の一つになっているといいます。
そこで2022年3月、大型車マスをそれまでの269台から352台に増やしましたが、それでも依然として混雑は発生しているといいます。
東名・新東名・中央道などを管轄するNEXCO中日本では、兼用マスは青ラインで明示していますが、本来の機能を発揮させるために、まず普通車は普通車マス、大型車は大型車マスから優先して駐車し、それぞれのマスが満車の場合に兼用マスを利用してほしいといいます。
2023年度は、全国37か所のSA・PAで約600台の大型車マスの拡充を進める計画です。NEXCO3社を合わせると、大型車マスの数は工事前の1516台から、工事後は2114台(兼用マス含む)になります。
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