トヨタの欧州部門は2023年5月30日、コンパクトカー「ヤリス」の改良モデルを発表しました。
　
　新型ヤリスは、ハイブリッドシステムを強化。従来の1.5リッターハイブリッド（ハイブリッド115）に加え、第5世代のハイブリッド技術を搭載したよりパワフルなモデル（ハイブリッド130）を追加し、ふたつのモデルが選択可能になります。

　新たに設定されるハイブリッド130は、電気モーター・ジェネレーターを大型化・高性能化した新型トランスアクスルや、パワーコントロールユニット（PCU）のソフトウェアとハードウェアの見直し、システム全体の出力が116DIN hp／85kWから130DIN hp／96kWへと12％向上。トルクも141Nmから185Nmへと30％上がりました。

　また、0-100km／hは9.2秒を達成するほか、追い越し時の軽快な走りを実現するために80-120km／h加速は7.5秒と、加速性能が進化。より力強く、ダイナミックな走行性能を身に着けています。

　この高性能なハイブリッド130は、特別仕様車「プレミア エディション」と「GRスポーツ」に標準装備され、欧州の一部市場では「High」グレードにも設定される予定です。

　新型ヤリスはデザインもリフレッシュされました。

「Mid」と「Mid+」には、それぞれシルバー仕上げと切削加工仕上げの新しいデザインの5本スポークアルミホイールを装備。ボディカラーは全グレードに新色「ジュニパーブルー」が設定されたほか、新型「プリウス」から採用された、新たな「HEV」バッジが装着されます。

　インテリアのシート表皮も新しいパターンに変更され、さらに、一部グレードに12.3インチのデジタルコンビメーターや10.5インチ大型ディスプレイを装備。

　先進的なデジタルメーターによって視認性が向上したほか、直感的で反応性の高いToyota Smart Connectマルチメディアシステムを搭載することで、ルートや交通などの最新情報を得ることができます。

　加えて、音声認識機能により、たとえば「ヘイ・トヨタ、寒い」といった自然な会話で車内の温度を調整することが可能となります。

　新型ヤリスのデジタル変革として、「スマートデジタルキー」が初めて採用されました。MyTアプリと連動し、スマートフォンを使って最大5人のユーザーが車両にアクセスすることが可能となり、スマートフォンをカバンやポケットから取り出すことなく、クルマのロック／アンロック、スタートがおこなえるといいます。

　今回設定される特別仕様車のプレミア エディションは、ルーフとピラーにコントラストブラックを配した、専用の「ネプチューンブルー」の2トーン塗装を採用。プラチナムパールホワイトとシルバーメタリックの2トーン塗装も設定されました。加えて、新デザインの17インチアルミホイールが装着されます。

　内装は、シート表皮のコントラストステッチ、インストルメントパネル、ドアパネルにもブルーのアクセントが取り入れられ、クールなインテリアを演出しました。

　安全装備として、先進的な機能をヤリスに全車標準装備し、より遠く、より広くスキャンできる新しいカメラとレーダーを使用することで、事故の危険性を検知する範囲を大幅に拡大することが可能となります。

　例えば、プリクラッシュシステム（PCS）は、正面衝突の可能性や、歩行者、自転車、そして新たに二輪車を含む、より幅広い対象物やクルマの進路を認識できるように進化しました。

　さらに、新しいマルチメディアシステムとデータ通信モジュール（DCM）により、クルマをサービスセンターに持ち込むことなく、運転中でも「トヨタセーフティセンス」とマルチメディア機能をシームレスにアップグレードすることができるようになります。

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　新型ヤリスは、2023年6月より欧州の一部市場でオンライン予約が開始される予定です。