本当に怖い「ハイドロプレーニング現象」なぜ起きる? 制御不能時にどう対応? 溝が減ったタイヤは要注意な訳

雨の日が多くなる梅雨の時期は、クルマの運転にはとくに注意が必要です。なかでも雨天時に起こりやすい「ハイドロプレーニング現象」は事故に繋がる恐れもあります。どう対処したら良いのでしょうか。

「ハイドロプレーニング現象」って一体何?

 雨の日の運転は、視界の悪さからくる情報不足やスリップなどの危険がともないます。
 
 JAF(日本自動車連盟)によると、雨の日の運転は晴天時と比べると交通事故の確率が約5倍にも上昇するというデータもあります。
 
 また、雨の日はブレーキの制動距離が長くなりやすいこともあり、運転にはより一層注意を払う必要があります。

雨天時はハイドロプレーニング現象が起きやすい
雨天時はハイドロプレーニング現象が起きやすい

 そんな雨の日の運転でとくに気を付けなければいけないのは、「ハイドロプレーニング現象」です。

 ハイドロプレーニング現象とは、水たまりなど水はけの悪い場所の上をクルマが通過するとタイヤの排水が追いつかず、タイヤと路面の間に水の膜が生じることで浮いたような状態になり、コントロール不能に陥る現象を指します。

 近年のクルマは、タイヤや電子制御の性能が向上したこともあり、スリップしにくくなっていますが過信は禁物です。

 とくに高速道路ではハイスピードで走行することからハイドロプレーニング現象が起こりやすいだけでなく、コントロール不能になってパニックに陥った時にハンドル操作を誤り、スリップして衝突や転倒といった大事故に繋がりやすいのです。

 ハイドロプレーニング現象を防ぐ対策として、水が溜まりやすいアンダーパスやわだちでは減速したり、そういった場所を迂回するなどが有効でしょう。

 それでも走行中にハイドロプレーニング現象が発生したら、どのように対応すれば良いのでしょうか。

 水たまりを通過時にハンドル操作やブレーキ操作を受け付けないハイドロプレーニング現象を感じたら、慌てずにアクセルを戻しつつ、ゆっくりハンドル操作を行ないます。

 ここで急ハンドルや急ブレーキ操作をすると、水が溜まった箇所から抜けた際にスピンする危険性が高まるので、グリップ力が戻るのを確認しながら少しずつ行なうことが重要です。

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