マジ? アンダー130万円の6速MT「軽バン」 車中泊も楽チンなホンダ「N-VAN」 ターボ×MTの可能性はあった?
ホンダの軽商用バンとなる「N-VAN」は、仕事から遊びまで1台で対応出来る魅力を持っています。そうした中でMT車が設定されていますが、かなり特徴的なポイントがあるようです。
仕事も遊びもこれ1台で大丈夫! ホンダ「N-VAN」とは
ホンダが2018年7月に発売した軽商用バンとなる「N-VAN」。2023年時点で発売から約5年が経過しています。
しかしながら、メインターゲットとなる仕事以外に昨今注目されるアウトドアや車中泊といったニーズにも対応出来ることから、現在でも人気を集める1台です。
N-VANは、ホンダが展開する「N」シリーズのラインアップに設定される商用向けの軽バンとして登場しました。
グレード展開としては、軽バンとしての機能性を追求した「G」「L」に加え、質感の高いインテリアや便利な装備、充実したカラーラインアップで個性を際立たせた「+STYLE」のタイプを設定するなど、ホンダはN-VANをシンプルな商用としての利用だけではなく、幅広い用途で楽しめるクルマとして開発しています。
パッケージとしては、商用バンとしてのニーズに対応するために積載性や積載量を意識した作りにしているほか、助手席からテールゲートまで床面をフラットにすることで長物の積載に加えて、近年注目される車中泊も楽に行なうことが可能です。
そんな仕事ユーザーからアクティブユーザーまでを魅了するN-VANですが、さらにクルマ好きも注目する要素が備わってます。
それは、N-VANに設定される6速のマニュアル・トランスミッションは、ホンダがかつて販売していた軽スポーツカー「S660」に搭載されたものをベースにしているのです。
それまでのNシリーズにはMT車は設定はなく、基本はCVT車のみでしたが、商用車としてのニーズを考慮した場合にはMT車の設定が必要だったこともあり、ホンダが当時持っていたS660のMTをN-VAN用に改良したものが搭載されたといいます。
ここで問題なのは、S660(MR)とN-VAN(FF)は駆動方式が異なることですが、その部分はN-VANに合わせて最適化しており、ギア比の特性も商用利用に合わせたものに改良されました。
また発売当初にホンダは「検討されるお客様の15%ほどはMTを選ばれています。それまでの軽バンでは5速MTなどが主流でしたが、6速MTが採用されたことは気になるお客様からは注目される要素になっているのだと思います」と話していました。
そうした中で発売から5年目を迎えているN-VANですが、現在の動向について関東地方のホンダ販売店では「N-VANは、個人・法人共に安定的に売れています。とくに最近では『趣味に使うのに最適』という声もあり、中高年層のお客様からの問い合わせもそれなりにあります」と話しています。
一方で東北地方のホンダ販売店では「荷物が多く積めるので『仕事とプライベートの両方で使えるのが良い』という声を頂いています。またMTも他社にはない6速MTがあるので、そこに対して評価頂ける声もありました」と話しています。
また近畿地方のホンダ販売店では「仕事に使うお客様からはMT車の需要は一定数あります。またN-VANにはターボ仕様も設定されていますが、そちらにはMT車の設定がないので、ターボ×MTを求める声も少なからずあります」と言います。
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発表当初からN-VANのターボ×MTを希望する声はあり、当時のホンダは「今後の反響次第では追加する可能性はある」と話していました。
しかし、2023年5月現在でもターボ仕様にMTが設定されていない状況を鑑みると、ニーズはそこまで高くなかったのかもしれません。