意外と忘れがち!? ちゃんと見ておかないと危険な「タイヤ空気圧」! チェックするべきタイミングとは

定期的なチェックが欠かせないクルマの日常点検ですが、つい忘れがちになるのが「タイヤの空気圧」です。しかししっかり確認しておかないと、タイヤのバーストなど非常に危険な事態となることもあります。

見逃してしまうと「重大な事故」の原因にも!

クルマのタイヤに関するメンテナンスで、もっとも簡単なのに、気にしているドライバーが意外と少ないのがタイヤの空気圧チェックです。

クルマのタイヤの空気圧は、適正値を維持していなければ、最悪の場合タイヤが破裂する恐れがあるなど、非常に危険な状態に陥ってしまいます。

ちゃんと空気圧をチェックしていないと「タイヤバースト」してしまう最悪の事態となる危険性も![画像はイメージです]
ちゃんと空気圧をチェックしていないと「タイヤバースト」してしまう最悪の事態となる危険性も![画像はイメージです]

 クルマのタイヤにはそれぞれ指定されている空気圧があり、その指定空気圧を保つことで、本来の性能を発揮することができます。クルマのタイヤは、時間の経過とともに、自然に空気が抜けていきます。乗用車用タイヤの場合、1カ月で約5~10パーセント(10~20kPa)も低下してしまうのです。

 では、空気圧が低下しているとなにが起きるのでしょうか。

 最も恐ろしい事態がバーストです。

 空気圧が低下すると、タイヤは重さを支えきれずに、たわみが大きくなります。その状態で走行していると、タイヤは変形を繰り返しながら発熱し、最後にはバーストにいたってしまいます。

 また、たわみが大きくなると、走行抵抗が増えることで燃費悪化にもつながってしまいます。

 タイヤの空気が抜け気味の自転車はペダルが重たく、前に進むには余計なパワーが必要になるのと同じ原理です。

 タイヤ設計のエンジニアによると、空気圧不足はほかにも、本来のグリップ力が発揮できないことで走行安定性が低下したり、タイヤの排水性が落ちることで、雨天時にスリップしやすくなったり、タイヤが偏摩耗してしまったりなど、さまざまな問題を引き起こすそう。

 ただ、タイヤ空気圧は高すぎてもダメで、指定空気圧よりも高くなってしまっているとタイヤの接地面積が狭くなり、本来のグリップ力が発揮できないことで、スリップしやすくなったり、振動が伝わりやすくなってしまうことで乗り心地が悪化、また、空気圧不足のときと同様に、タイヤの偏摩耗やバーストを引き起こす可能性も。

 通常、タイヤの空気圧チェックは、(エアタンク一体型の場合)空気充填機にあるエアゲージで測定しながら、指定空気圧に合わせます。純正タイヤサイズでない場合は、指定値以上にするのが基本です。

 ガソリンスタンドの空気充填機は自由に使えることが多く(有料の場合もあります)、店舗によっては、スタッフが無料点検してくれるスタンドもあります。

 またエアゲージは、インターネット通販やカー用品店なら1000円程度で手に入るので、ひとつ持っておくといいでしょう。

 ただし、空気圧をチェックするタイミングは、走行後の温まったタイヤではなく、走行をする前にチェックと調節をするようにしてください。

 これは、走行後の温まったタイヤの場合、空気圧が高めに出るためです。ただしその際、空気圧が上昇しているからといって空気を抜くのはNGです。

 指定空気圧は、クルマのBピラー(前席と後席の間の柱)や、燃料リッドの蓋の裏側などに記載されています。月に1度は適正な空気圧となっているか、確認するようにしてください。

※ ※ ※

 タイヤは、摩耗にばかり気を取られがちですが、空気圧を適正に保つことは、摩耗と同じくらい、気にしておいてほしいことです。

 しっかり空気圧を保たなければ燃費は悪化するし、最悪バーストとなってしまうと、重大な事故となってしまう危険もあります。

 タイヤに関する正しい知識をもち、出発前にタイヤの状態をしっかり確認することは、安全なドライブへの第一歩です。

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