商用車のトヨタ「ハイエース」が“乗用車”として登録できる!? 「構造変更」でミニバン的に使えるメリットとは?
乗用登録のハイエース 車検や税金はどうなる?
通常の商用登録を行ったハイエースの場合、車検頻度が新車時は2年、継続検査は1年になります。それに対して乗用登録のハイエースは、新車購入時に構造変更した場合も含め、車検頻度が3年、継続検査が2年と、一般の乗用車と同じ回数に変更されます。
車検頻度からすると乗用登録のほうがメリットはあるかもしれませんが、クルマを所有していると毎年必ず納付しなければならない「自動車税」については商用と乗用では大きな差があり、商用のほうが安く済みます。
たとえば、4ナンバー標準ボディ・2リッターガソリンのハイエースの場合、自動車税は年間で1万6000円です。

一方、上記の4ナンバーバンを乗用登録したハイエースの場合は、総排気量で計算される課税システムとなり、同じ2リッターでも年間3万6000円と2万円高くなるのです。
税金はなるべく節税したいと考える人も多いと思いますが、乗車人数を増やす構造変更をおこなって乗用にすると、車検の頻度は減るものの自動車税が高くなることを覚えておく必要があります。
なお、商用登録車の場合、ナンバーは「1」また「4」になるのですが、自動車検査証(車検証)の用途を「乗用」に変更して「乗車定員が7~10人」となると、「3」または「5」ナンバーになります。
たとえば、「4ナンバーのスーパーGL」を構造変更して「8人乗り」にすると5ナンバーになります。これは「4ナンバーのスーパーGL」のサイズが全長4695mm×全幅1695mm×全高1980mmに設定されており、5ナンバーサイズに該当するためです。
ちなみに、ハイエースワゴンはもともと乗用なので3ナンバー登録となり、「コミューター」という14人乗車グレードは乗車定員が11名以上の普通乗用車扱いになり、「普通乗合自動車」の2ナンバーになります。
※ ※ ※
ハイエースはさまざまな用途に柔軟に対応できることから高い人気を誇り、中古車市場でも新車価格を超える金額で取引されています。
そんなハイエースは商用としてだけでなく、構造変更することで乗車定員を増やすことが可能な数少ないクルマとして重宝されており、ほかにも日産「キャラバン」などが同様に、一部の販売業者により、構造変更されているケースがあります。
ハイエースの使い勝手の良さを生かしながら「多人数で乗車しミニバンのように使いたい」と考えている人は、構造変更で乗用にすることも検討してみてと良いでしょう。
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