なぜ信号待ちで「N」に入れたらダメ? 燃費向上効果があるは“ウソ”? 「D」に入れたまま“サイドブレーキ”もアウトな理由とは

D+サイドブレーキはアリ?

 前述の通り、信号待ちではDでフットブレーキを使って待機するのが最適ですが、疲労軽減のためにブレーキペダルから足を離したくなることもあるかと思います。

 そんな時、サイドブレーキ(パーキングブレーキ)をかけておけばブレーキペダルから足を離してもクルマを止めたままにできるので、やってみたくなった方やすでにやっているという方もいるのではないでしょうか。

渋滞時など、ブレーキを踏んでいる足がつかれてしまいがち…(画像はイメージ)
渋滞時など、ブレーキを踏んでいる足がつかれてしまいがち…(画像はイメージ)

 この方法はサイドブレーキをかけるだけの楽な動作でもあるため、ついつい習慣的にやってしまいがちです。しかし、この方法は絶対にやめておきましょう。

 万が一サイドブレーキが緩くなってしまっていたり、ブレーキのかけ方が甘かった場合はクリープ現象でクルマが動いてしまいます。そのまま気付かなければ、接触事故となる可能性もあります。

 途中で気付いても、一度ペダルから足を離してしまったために焦ってしまい、ペダルの踏み間違えで急発進してしまうこともあるかもしれません。

 クルマにとっても前進しようとしているとこを、サイドブレーキで強引に止めようとすれば、クラッチやトランスミッションに余計な負荷が発生し、故障の要因になりかねません。

 また、絶対にやめておいた方がいいことはもう一つあります。それはN+サイドブレーキで待つ方法です。

 N→Dへの切り替えはブレーキペダルを踏まずにできるクルマも多くあり、無意識に体の一部がシフトレバーに接触しDに入るリスクがあります。

 気づかないうちにDへ切り替わってしまい、さらにサイドブレーキのかかり方が弱ければクルマは動いてしまうため、事故に繋がります。

 Dへ入らずとも道路が傾斜になっていれば、クルマが勝手に動く可能性があり、注意が必要です。

※ ※ ※

 信号待ちや渋滞時にフットブレーキで止まり続けるというのは、運転手自身が「ブレーキを踏んでいる」とハッキリ意識できる点が重要です。

 しかし、レジャーなどで出かけると何十kmも渋滞が続くようなに環境に巻き込まれてしまうこともあります。そのような状況ではフットブレーキを踏み続けるのも疲れてくるでしょう。

 あまりにも車が動かないようであればNではなく、Pを使い足を休ませれば誤発進のようなミスも防止できます。

 Nは、故障時に手で押したりけん引される場合など、一時的に外部から動かす必要がある場合のみでの使用に限定しておくのが無難です。

 AT車の運転では、原則Dのみで目的地まで走行をする意識にしておくのが、事故やトラブルのリスクを減らせると考えられます。

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