人気の「車中泊」は身体リスクもある? 気にすべき「エコノミークラス症候群」 流行りと災害で注目される安全な過ごし方とは
安全安心に車中泊をする方法
では、車中泊避難においてこのようなトラブルを引き起こさないためには、どのような対策を取る必要があるのでしょうか。
前出の担当者は、以下のように話します。
「たとえば、エコノミー症候群は、食事や水分を取らず長時間同じ姿勢で座っていることで発症します。
そのため、車内の空間をできる限り広くしたり、こまめなストレッチ、適度な水分補給や食事を取る必要があります。
また、熱中症や低体温症は、車内の適度な温度を保ったり、服装で調整したりするなど、さまざまな対策を実施することによって、対処することができます」

エコノミー症候群を発症させないためには、4、5時間ごとに歩いたりかかとの上げ下げをして運動するのが望ましいです。
ときどき、ストレッチや体操などをしてからだの筋肉をときほぐす必要があります。足の指でグーをつくり、その後指の間をひらく運動も効果的です。
ほかには、こまめに水分を摂って、アルコールやたばこは控えるのがよいとされています。そして、寝るときは足をあげて、ゆったりとした服装をし、ベルトをきつく締め付けないようにします。もしあれば、着圧ソックスの着用も望ましいです。
また、車中泊に適したクルマに乗っておくのも重要なポイントになります。通常、クルマ選びは、見た目のよさや運転のしやすさなどを重視するかもしれませんが、そこに災害時に車中泊するときの快適さも加えてみるとよいでしょう。
快適に寝るためには、段差や隙間が小さく、地面に対して水平にできるフラットシートに変えることができるクルマが適しています。
そのほか、日差しや周りからの視線を遮ることができるサンシェードやタオルなどもあると便利です。
東日本大震災後、防災グッズを常備している人も増えてきたようですが、避難先としてクルマを選び、車中泊する可能性も考慮しておいてもよいかもしれません。
※ ※ ※
くわえて、前出の担当者はそのほかの注意点について「キャンピングカーにはポータブルバッテリーが設備されているため、しばらく乗っていない場合過放電になる可能性があります。そのため、普段からキャンピングカーを使用したり、バッテリーの残量を確認するなどの対策を行いましょう」と話します。
人気になりつつある車中泊ですが、気軽に出来るという反面様々なリスクも潜んでいるため、事前に最低限の知識やマナーを覚えておくほうが良いでしょう。
Writer: Peacock Blue K.K.
東京・渋谷を拠点とするオンライン・ニュース・エージェンシー。インターネット・ユーザーの興味関心をひくライトな記事を中心に、独自の取材ネットワークを活用した新車スクープ記事、ビジネスコラム、海外現地取材記事など、年間約5000本のコンテンツを配信中。2017年創業。























