スバル新型「インプレッサ」は車格が上がった!? 新旧乗り比べでわかった新型のスゴさとは?

スバル新型「インプレッサ」のプロトタイプモデルをさっそく試乗しました。従来型に比べて、新型インプレッサはどう進化しているのでしょうか。

新型インプレッサはガソリン車とe-BOXERを設定

 6代目となるスバル新型「インプレッサ」が正式発表された。従来型はインプレッサが先にデビューし、その後クロスオーバーSUVの「XV」を追加した。
 
 その一方、新型の場合、XVの後継車となる「クロストレック」が先に出て、その後にインプレッサという順になっている。そのほうが新型クロストレックのイメージを広められるという判断だと思う。

6代目となるスバル新型「インプレッサ」(プロトタイプ)
6代目となるスバル新型「インプレッサ」(プロトタイプ)

 ただし、クルマの基本的な成り立ちは従来型インプレッサとXVの関係と同じ。大きな違いといえばロードクリアランス(最低地上高)で、新型クロストレックの200mmに対し新型インプレッサは130mm-135mmです。

 もうひとつ違うのはエンジン。新型クロストレックは2リッターe-BOXER(マイルドハイブリッド)のみだけれど、新型インプレッサには2リッターe-BOXERに加えて2リッターの純エンジン車もラインアップされている。

 このあたり、スバルの厳しいCAFE(企業平均燃費)事情によるのだろう。本来なら新型クロストレックにも先代の売れ筋になっていた純エンジン車をラインナップしたかったに違いない。だが、そうするとCAFEのクリアが厳しくなってしまう。

 これは私(国沢光宏)の想像だけど、国土交通省と「純エンジン車を設定するならどちらか1台にしてね」みたいな交渉になったかもしれない。WLTCモードだと新型インプレッサ純エンジン車の14.0km/Lに対しe-BOXERが16.6km/L(いずれもFWD)。これだけカタログ燃費が違うとCAFEの足を引っ張ってしまう。

 新型クロストレックは個人ユーザーが主流なので多少の値上がりを容認してもらえると考えたのかもしれないが、インプレッサはフリートユーザー(企業や官公庁の顧客)も多い。

 インプレッサが新型になってe-BOXER搭載モデルしか設定しなかったら大幅値上げになり、ユーザーが逃げてしまったり、入札の基準に達しなかったりする可能性が出てくる。そこでインプレッサに純エンジン車を用意したという事情があるのかもしれません。

 その結果、設定された純エンジン車は、インプレッサで、いやスバルでもっとも魅力的なクルマになっていると思う。

 例えばパワーユニット。e-BOXERには、純エンジン車だと不要な大容量バッテリーや電装品が必要です。新型インプレッサでいえば、純エンジン車とe-BOXER搭載モデルの車重差は驚くことに150kgもある。

 エンジン出力だって純エンジン車の154馬力に対しe-BOXERは145馬力。厳密にいえばe-BOXERのモーターは13.8馬力あって、多少アシストしているため、絶対的な出力こそ変わらないかもしれない。

 けれど150kgの重量差が決定的です。純エンジン車はスバルからすれば、唯一残せた“お買い得エンジン”になります。

 最近値上がり傾向のスバル車のなかにあって、純エンジン車は“ほぼ”フル装備で229万9000円は魅力的。従来のスターティングプライスである224万円から5万9000円しか値上がりしていない。

 昨今、原料費の値上がりのため、継続生産車でも10万円前後の値上げをする車種が多いなか、相当頑張った値付けだと思う。

 しかも、新型インプレッサのクルマの内容は、車格にしてワンランク以上向上しています。

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3件のコメント

  1. 新型インプレッサのベースグレード非常に楽しみです。

    229万円のインプレッサと、220万円のカローラスポーツのベースグレードで迷っていますが、おすすめはどちらになりますでしょうか?

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