2023年4月12日、トヨタは2022年7月に世界初公開した新型「クラウン」シリーズのうち、9月に先行発売した「クラウン クロスオーバー」を除く未発売の3つのモデルについて、追加情報を公開しました。ラージSUVの「クラウン エステート」は、2024年に発売される見込みです。

　新型クラウン エステートで新たに判明した情報を紹介します。

　近年は高級セダン車のイメージが強いクラウンですが、過去の歴代モデルでは、2ドアハードトップやステーションワゴンなど、複数のボディタイプを用意していた時代もありました。

　そんななかで2022年に発表された16代目クラウンは、セダンとSUVのクロスオーバーモデルとして先行発売されたクラウン クロスオーバー（以下、クロスオーバー）を皮切りに、2023年以降「クラウン スポーツ（以下、スポーツ）」「クラウン セダン（以下、セダン）」「クラウン エステート」の3モデルを順次発売し、4つのラインナップでシリーズを完成させることが明らかにされました。

　スポーツはミドルSUV、セダンは文字通りの4ドアセダン、そして新型クラウン エステートはラージSUVです。

　そして今回新たに、各シリーズの発売時期が公開されました。

　スポーツはHEV（ハイブリッド車）が2023年秋頃、PHEV（プラグインハイブリッド車）が2023年冬頃、セダンがHEV、FCEV（燃料電池車）ともに2023年秋頃と、それぞれ年内に発売予定です。

　一方で新型クラウン エステートは、他モデルほど詳しい時期が明らかにされず、「2024年の発売」とだけ発表されました。

　新型クラウンシリーズを紹介するトヨタのティザーサイトも更新され、新たな情報も公開されています。

　新型クラウン エステートのページでは、そのコンセプトを次のように紹介します。

「洗練と余裕の大人の雰囲気を併せ持ち、後席のフラットデッキと共に、機能的なSUVとしてアクティブライフを楽しめる、ワゴンとSUVの融合」

　そして新型クラウン エステートに搭載されるパワートレインには、HEVとPHEVの2タイプであることや、ともに駆動方式は4WDのみであることなども公開されました。

　SNSなどでは「3列シート・7人乗り」との噂も見られましたが、サイトでは乗車定員が5名であることも明らかにされています。

　新型クラウン エステートのボディサイズは、開発目標値で全長4930mm×全幅1880mm×全高1620mm、ホイールベースは2850mmで、国内で販売されるSUVのなかでは大柄なものです。

　同じトヨタ車で比較すると、大型クロスカントリーSUV「ランドクルーザー」（ランクル300）は、全長4985mm×全幅1980mm×全高1925mm、ホイールベースは2850mmで、新型クラウン エステートもほぼ同等クラスだとわかります。

　ボディカラーは、単色（モノトーン）5色、バイトーン（2トーンカラー）5色の全10色が用意される模様です。

　そしてインテリアの様子も初公開されています。

　インパネまわりの形状は、先行発売中のクロスオーバーと同等と見られますが、内装色のカラーバリエーションとして、ブラックに加えブルーやベージュの新カラーも用意されているようです。

　また後席を前倒しした状態のラゲッジの様子も映され、フラットに拡がる荷室の様子も確認できます。

　荷室長などの寸法は明らかにされていませんが、車中泊などもできそうな広さがあります。

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　エステートの名は、かつてクラウンにラインナップされていたステーションワゴンモデルで、1999年に登場した11代目クラウンに使用されていたものです。

　同モデルは、他のクラウンシリーズが2003年に12代目へフルモデルチェンジするなかでも販売を継続し、2007年まで生産されていました。

　2024年に新型クラウン エステートが登場すれば、17年ぶりの復活となります。