F1の技術はガラパゴスなのか 市販車へのフィードバック、ホンダとトヨタは?

ホンダが市販車に生かしたF1の技術とは

 ホンダのF1第2期活動はエンジン供給メーカーとしてのものです。この間、たとえば1988(昭和63)年には年間16戦のグランプリ中15勝を飾るなど、「最強」との呼び声をほしいままにしました。第3期活動も当初はエンジン供給メーカーとしてのものでしたが、2006(平成18)年から2008(平成20)年まではワークスチームとして参戦していました。

 ホンダによるとこの第2期、第3期の活動でつちかった「高回転化」「燃焼改善」「フリクション低減」といった技術が、量産エンジン開発に生かされているといいます。「フリクション」とは、エンジン内部でピストンなどの部品が運動するに発生する摩擦のこと。それによってエネルギーが失われるため、これを低減するということはエネルギー効率を改善するということで、すなわち燃費改善にもつながるのです。

「車体の領域では、空力開発におけるシミュレーション技術や計測技術が、量産車にフィードバックされています」(ホンダ)

 では、かつてF1に参戦していた国内自動車メーカーのもう一方、トヨタにおいてはどうなのでしょうか。同社によると、「『おさかなちゃん』が生きている」そうです。

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