どこまで上がる? 日産が誇る「GT-R」は高騰傾向! ホンダが誇る「NSX」は安定傾向? 中古車事情はいかに

ホンダ2代目「NSX」は表するスーパースポーツカーである日産「GT-R」と比べると、中古車価格はやや控えめなようです。今後、2代目NSXの中古車価格は高騰していくのでしょうか。

GT-Rに比べて中古車価格が控えめな2代目NSX、その理由は?

 日本メーカーを代表するスーパースポーツカーであるホンダ「2代目NSX」と日産「GT-R(R35)」を比べると中古車市場での高騰傾向に差があります。
  
 高騰傾向にあるGT-Rに対して、NSXの中古車相場は安定していますが、今後高騰する可能性はあるのでしょうか。

日産「GT-R」の中古車相場は高騰傾向にあるが…なぜホンダ「NSX」の中古車相場はそれほど高騰しないのか?
日産「GT-R」の中古車相場は高騰傾向にあるが…なぜホンダ「NSX」の中古車相場はそれほど高騰しないのか?

 さまざまな面で過去の常識が通用しなくなっている昨今では、中古市場におけるクルマの価格も信じられないほど高騰していることがあります。

 たとえば、日本を代表するスーパースポーツカーであるGT-Rの場合、高年式かつ低走行の「NISMO スペシャル エディション」が、5000万円を大きく超える価格で中古車市場で流通しています。

 その一方、GT-Rと並ぶ実力を持つNSXの中古車相場を見ると、新車同様の個体であっても新車価格を大きく超えるほどの高騰は見せていません。

 2代目NSXは、ハイブリッドシステムを搭載した次世代のスーパースポーツカーとして2016年に登場しました。

 そのスタイリングに加え、システム最高出力581馬力というパフォーマンスと2370万円という価格は、欧米のスーパースポーツカーと比べても遜色がないものでした。

 ホンダが培ってきたハイブリッド車の技術を活かし、スポーティな走りと燃費性能を両立させている点などが高く評価された2代目NSXですが、2022年をもって国内外すべての地域での販売を終了しています。

 厳格化される各種規制への対応が難しいことなどがその背景にあるとされていますが、その一方で販売状況が振るわなかったことも原因のひとつにあるようです。

 2代目NSXが主戦場としているのはアメリカ市場で、実際に2代目NSXは北米ホンダ主導で開発が進められており、生産もオハイオ州にある専用工場で行われていました。

 アメリカでは、ホンダの高級車ブランドである「アキュラ」から販売されていた2代目NSXですが、ライバルとされることの多かったアウディ「R8」などと比べると、ブランドそのものにスポーティなイメージが弱いことから、販売面で苦戦を強いられていたようです。

 たとえば、2016年から2022年にかけてのアメリカ市場において、2代目NSXと同じ2シーターのスーパースポーツカーであるR8の年間販売台数は、600台から900台程度となっています。

 一方、2代目NSXは、2017年に581台を記録している以外は100台から200台前後に留まっていました。

 当初、2代目NSXは日本やヨーロッパで販売されたものを含めても、総生産台数は3000台あまりとなっており、2万台近くが生産されたという初代NSXと比べて少ない数字となっています。

 新車がこのような状況であったことから、2代目NSXは駐車価格も比較的落ち着いており、新車価格を大きく超える状態とはなっていないのが実情のようです。

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