メリット多い「中古車」購入 未だに「事故歴」を隠す“悪徳業者”も? トラブル予防のために確認したいポイントは
契約時の注意点は? 即決はNG?
気に入った中古車が見つかり、いよいよ契約となる際にも注意が必要です。
上手なクルマの買い方について、一般社団法人自動車公正取引協議会(以下協議会)の公式サイトでは様々なポイントが記載されています。
そこで挙げられている「約款の熟読」「口約束はしない」ことはとても重要です。
契約書や注文書には小さな文字で様々な約款が記載されています。全部読むにはなかなかハードルが高いとは思いますが、クルマの売買に関するトラブルが起きた際、この契約書が重要な証拠となります。
金額についても、最終的な総支払額が明記され、税金や登録手続きにかかる諸費用、整備費用、さらにはローンの利息も記載されているため、中古車サイトや雑誌との掲載価格、見積もりと相違がないかを十分チェックします。
筆者(本山かおる)が訪問した神奈川県の某中古車販売店では、見積もりでは存在しなかった整備費用が100万円ほど上乗せされていたものの、スタッフに確認すると実際には整備内容が決まっておらず、整備費用の使途が不透明だったというケースがありました。
ほかにも、しばしば聞くケースとしては販売店が近所なのに「輸送費用」が異常に高い、自動車税の月割りなどは確認したほうがよいでしょう。
また、保証付きの中古車であれば、どれくらいの補償範囲でどこまで修理できるかなども記載されているため、「保証付きで買ったのに修理費が自腹になってしまった」ということを避けるためにも熟読したほうが良いと言えます。
これとは反対に、一部の業者で「念書」というものをユーザーに書かせる販売店もあります。これは瑕疵の多いクルマを販売する際に後でクレームを受けないようにする販売店の戦略で、先出の中古車販売店では用意されていました。
こういったものが用意されていれば、現状でなにか問題が起きていることが多いため、要注意でしょう。
そして、口約束だけでオプション品やサービスなどを依頼してしまうことも危険です。契約として必ず書面に残すことで、「言った言わない」の水掛け論を防ぐことができます。
これもよくあるトラブルですが、「無料で取り付けます」と言われたドライブレコーダーの工賃や、サービスと言われたボディコーティングが有料で後に請求されたなどのトラブルは多いようです。
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上記に加えて、何よりも大切なことが「即決しない」ことです。
協議会の公式サイトでも「即決・衝動買いは失敗のモト」とされています。
希望のクルマが見つかったり、珍しい仕様のクルマが出てくると「縁だ」などと思ってしまい、気持ちが高揚しがちです。
たしかに中古車は1点もの。珍しいクルマとなれば、次にいつ出てくるかはわかりません。
どんなに理想のクルマで夢のクルマだったとしても、その後に自らの確認不足などによってトラブルが起きてしまえばせっかく理想のクルマを手に入れたのに台無しです。
販売店サイドからすると早く決めてほしいのは当たり前で、「今決めてもらえれば安くします」などの謳い文句を伝えてくる場合もあります。
しかし、クルマの瑕疵や販売店の手続きなどをよく確認しない状態で契約してしまうと、必ず思わぬトラブルに遭遇します。
むしろ、気に入ったクルマであるからこそ、すべてを信用せずに自身で十分確認をすることで、後悔のない選択となることでしょう。
事故車や水没車だと見て分かるような状態で売らないのでは?。結局は素人では判断付かないでしょう。
錆についても、海に近い場所で使われていた車は彼方此方が錆びますよ。