HKSが送迎バスの置き去り防止支援装置を発売 その名も「MAMORU」…どんな装置?

サスやマフラーなど自動車用パーツで知られるHKSが、バスの置き去り事故を防ぐ安全装置を開発、国交省のガイドラインに適合すると認定され、発売されることになりました。ほかにない独自機構は、実証実験で得られた成果といいます。

子どものバス置き去りを防ぐ安全装置

 自動車アフターパーツメーカーのHKSは2023年3月31日、送迎用バスなどの置き去り防止を支援する安全装置「送迎バス安全見守り装置 MAMORU(降車時確認式 認定番号A-029)」を、同年6月に発売すると発表しました。

HKS「送迎バス安全見守り装置 MAMORU」一式
HKS「送迎バス安全見守り装置 MAMORU」一式

「MAMORU」は、「政府がとりまとめた、バス送迎時等の子どもの所在確認やバスへの安全装置の装備の義務付け等を内容とする緊急対策に基づき、国道交通省が策定したガイドライン」に適合するとの認定を受けた、「ヒューマンエラーによる置き去りを防止するうえでの補助的な役割を果たす装置」(資料より)です。人感センサーを備え、警備モードへ移行したのちにバスに取り残された人を感知すると、クラクションで周知するとともに園などへメールで通知してくれます。

 その警備モードへは、「クルマのキーを抜き、(車内確認ののち)装置の『確認ボタン』を押す」ことで移行するという「キー抜き取り連動方式」を採用しており、これは「給油時や整備時などにエンジンを停止しても、キーを抜かなければ装置が作動しない」という動作を実現するもので、実証実験におけるテスターの意見を基にしたものだそうです。HKSの調べによれば2023年3月31日現在、認定安全装置のなかでキー抜き取り連動式は「MAMORU」のみの独自機能といいます。

 適合車種は、プッシュスタート方式以外のトヨタ「ハイエース」「コミューター」「コースター」、日産「シビリアン」、日野「リエッセ」、三菱ふそう「ローザ」で、12V、24Vいずれのバッテリーの車両でも使用できるとのことです。

 HKSによると、2022年11月より10か所以上の幼稚園にて実証走行を実施してきたそうで、「園からの意見、実際に運転するドライバーの声を取り入れながら改良を重ね、シンプルな操作でしっかりと安全を見守る装置を開発しました」(HKS)といい、このほかドライブレコーダー付きのタイプなど3タイプを順次、発売する予定としています。

 価格は10万1200円(税込)で、別途取り付け店での作業工賃が必要です。

【画像】操作方法や検知のしくみなど「MAMORU」について画像で見る(2枚)

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