MTあり! 軽より安い約200万円!? コスパ最強スズキ「スイフトスポーツ」クルマ好きに支持されるワケ

スズキ「スイフトスポーツ」は、コストパフォーマンスに優れたスポーティカーです。同車にはどのような魅力があるのでしょうか。

破格の200万円前後! 「スイスポ」の魅力とは?

 MT(マニュアルトランスミッション)をラインナップに用意するスポーティカーは今や希少な存在であり、クルマ好きにとってありがたい存在でもあります。
 
 そのなかでもスズキ「スイフトスポーツ(スイスポ)」はコストパフォーマンスに優れていて、日本のクルマ好きにとって“最後の砦”とも言える1台でしょう。
 
 登場から5年以上が経過していますが、未だに衰えないその魅力に迫ります。

格安で買えて走りが楽しいスズキ「スイフト」
格安で買えて走りが楽しいスズキ「スイフト」

 スイフトスポーツはコストパフォーマンスに優れていると言いましたが、やはり価格の安さは大きな魅力です。

 6速MT車は、セーフティサポート非装着車であれば200万円を切る188万5400円という価格になっていて、セーフティサポート装着車でも202万8400円、全方位モニターカメラパッケージ車でも208万1200円という設定。

 スポーツモデルとしてはもちろん、白ナンバーの普通車として考えてもかなり安い価格となっており、今どき軽乗用車でも200万円を超えるモデルも珍しくないなか、スイフトスポーツの価格設定は、採算が取れているのか不安になってしまうほどです。

 価格が安いスポーツモデルだと、快適装備が簡素なイメージがあるかもしれません。しかし、スイフトスポーツにはアダプティブクルーズコントロールやリモート格納ドアミラー、運転席シートヒーターなども用意されていて、現代のクルマとしてほかのモデルと比べても遜色のない装備内容となっています。

 価格が安いだけではなく、安いながらスポーツモデルとして満足のいく走りを実現しているのも魅力的なポイント。ベースとなる「スイフト」からトレッドはワイドになり、ハブベアリングも新開発され足回りの剛性を高めています。

 また、スタビライザーやスプリング、ブッシュなどを専用チューニングし、コントロール性に優れたハンドリングを実現しました。

 1.4リッターターボエンジンは最高出力140馬力、最大トルク230Nmを誇り、ターボエンジンらしいトルクフィーリングはスポーツモデルにふさわしい胸すく加速を見せてくれます。

 車重も現代のクルマとしては非常に軽量に作られていて、なんと1トンを切る970kgを実現。走る、曲がる、止まる、すべてが満足のいく仕上がりとなっているのです。

 チューニングベースとしても優れていて、各パーツメーカーからチューニングパーツが展開されているのはもちろん、サーキットの走行会でもスイフトスポーツを見かけることは多いです。

 登場から年数が経過し、コンピューター関係の解析が進んでいることもありますが、チューニングする上でのウィークポイントが少ないのも、スポーツ走行ユーザーには嬉しいポイントと言えます。

 走って良し、イジって良し、普段使いに乗って良し、あらゆるシーンで満足のいく性能を実現しているスイフトスポーツを200万円前後で購入することができるのはバーゲンプライスと言えるでしょう。

 次のスイフトスポーツはハイブリッドになるかもしれないというウワサも聞かれ、純ガソリンエンジンのリーズナブルなボーイズレーサーとしては、現行のスイフトスポーツが最後の存在となるかもしれません。

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Writer: 西川昇吾

1997年生まれ、日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員。大学時代から自動車ライターとしての活動をスタートさせる。現在は新車情報のほか、自動車に関するアイテムや文化、新技術や新サービスの記事執筆も手掛ける。また自身でのモータースポーツ活動もしており、その経験を基にした車両評価も行う。

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