全長4m級の「ホンダ最小SUV」実車展示! コンパクトだけどタフ顔デザイン! 新型「WR-V」 をタイで公開
日本でホンダのSUVと言えば2023年現在「ヴェゼル」と「ZR-V」がラインナップされていますが、海外では国や地域によって様々なモデルが存在します。そうしたなかで新たに2代目となった新型「WR-V」とはどのようなモデルなのでしょうか。
赤い「RS」バッチ輝く新型「WR-V」とは
タイの首都バンコクで開催されている「第44回バンコクモーターショー」。
そのホンダブースに、気になるSUVが展示されていました。その名は「WR-V」。日本では販売されていない小さなSUVです。どのようなモデルなのでしょうか。
新型WR-Vのボディサイズは全長4060mm×全長1780mmで日本でも売られている「ヴェゼル」よりもひとまわりコンパクト。
トヨタ「ヤリスクロス」に近いサイズ感です。つまり、いまのホンダにはないクラスのSUVということになります。
実はこのWR-Vはすでにインドネシアでは販売されているモデル。
インドネシア仕様も、今回発表されたタイ仕様もエンジンは1.5リッターの自然吸気ガソリンで、ハイブリッドは用意されていません。トランスミッションはCVTで駆動方式はFFです。
スターティング価格が79万9000バーツ(25%の物品税込みなので車両本体価格としては約60万バーツ=240万円程度)となるタイ仕様。
グレード展開は、スタンダードモデル「SV」のほかエクステリアをスポーティな仕立てとした「RS」も用意。また、カスタマイズ仕様の「Modulo」も展開しています。
筆者(ライター工藤貴宏)は会場で実車を確認しましたが、ルックスは意外に立派で見栄えが良く、小さいながらも存在感は十分。
室内はコンパクトカー「フィット」などに比べるとやや質素な感じがしましたが、後席もゆったりしていて大人4人がしっかり座れる印象です。
また、全長4m+αの車体の割には荷室が広く確保されているのが理解できました。荷室の床面が低くて、空間として高さをしっかり使える設計です。
実はWR-Vはこのモデルが2世代目で、2017年に発売し南米やインドなどで販売された初代はフィットのボディをそのままリフトアップしたクロスオーバーSUVでした。現行フィットでいう「クロスター」に近い存在です。
一方の新型は、明らかにフィットや現地向けのフィット後継車である「シティハッチバック」とは異なるボディでクルマの成り立ちが異なります。
実車を確認したところホンダお得意のセンタータンクレイアウトではなかったのでフィットとはシャシの設計が異なると考えるのが自然でしょう(プラットフォームという意味では共通の可能性もある)。
特徴としては、初代同様に最低地上高をしっかりと確保していること。
タイ仕様の最低地上高は220mmとスズキ「ジムニー」の205mmを超え、トヨタ「ランドクルーザー」の225mmに匹敵するほどです。
これは道が荒れていることもある新興国でのニーズを考慮したもの。ある意味SUVとしての本質はしっかり考えられているのかもしれません。
ところで、今回タイでも公開されたWR-Vは日本にも投入されるという噂があります。その際は、ホンダで最もコンパクトで安いSUVというポジションに収まることが約束されています。
Writer: 工藤貴宏
1976年長野県生まれ。自動車雑誌編集部や編集プロダクションを経てフリーの自動車ライターとして独立。新車紹介、使い勝手やバイヤーズガイドを中心に雑誌やWEBに寄稿している。執筆で心掛けているのは「そのクルマは誰を幸せにするのか?」だ。現在の愛車はマツダ CX-60/ホンダ S660。
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