スバル「WRX S4」“最上級モデル”がスゴい! 「アイサイトX」の精度は高い!? 長距離も愉しい「大人のセダン」を体感
高速道路で「アイサイトX」のスゴさを実感
全体的にWRXという伝統の名称に恥じぬスポーティな味付けのWRXですが、最上級グレード「STI Sport R EX」で驚かされるのが、アイサイトXの機能です。
アイサイトXは、先進運転支援システムのアイサイトの機能に加え、高精度地図データやGPS情報を組み合わせることで、自動車専用道路を走行時に様々なアシストを行う機能となっています。
そのひとつ、「アクティブレーンチェンジアシスト」は自動車専用道路を走行中、ドライバーがウインカー操作をするだけでアイサイトXが周囲の安全を確認し、ステアリングを制御して車線変更のアシストを行う機能です。
制御はスムーズで、機械的な不自然さを感じさせない印象です。ウインカー操作後は3秒程度ウインカーを点灯させ車線変更に移るため、急な操作ではなく、また遅すぎる印象もありませんでした。
ステアリングのアシストも、一般的なレーンチェンジアシストでは操舵はサポートにすぎない印象ですが、WRXの場合はクルマ自らが動こうとする十分なアシスト量であり、安心して任せることができます。
また、アイサイトXの機能のもうひとつに「料金所前速度制御」があります。
これは料金所の手前でETCゲートを安全に通過できる速度まで減速し、通過後はクルーズコントロールでセットしている車速まで加速する機能です。
一般的な前車追従クルーズコントロールでは、料金所通過など複雑な状況での制御は難しく、キャンセルされてしまうことがありますが、WRX S4ではその状況でもクルマ側が戸惑うことなく、あたかも人が操作しているかのようにスムーズに通過できたことはアイサイトXの精度の高さに驚かされました。
残念ながら、渋滞に巻き込まれる機会はなかったため、渋滞時に活きる2つの機能を試すチャンスには恵まれませんでした。
しかし、「渋滞時ハンズオフアシスト」では渋滞中にハンドル・アクセル・ブレーキ操作を行わなくても済み、毎回のスイッチ操作で発進する必要のない「渋滞時発進アシスト」は、高速道路で長距離ドライブし疲れ切ったドライバーにとって、十分味方になってくれそうです。
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WRX S4 STI Sport R EXの価格は482万9000円となっており、同じエンジンと搭載する「レヴォーグ STI Sport R EX」とともに、SUVの電気自動車「ソルテラ」に次いでスバル車の中では高額車となっています。
しかしスポーティさと先進機能による快適性という、相反する性格を持つこの最上級グレードは、長距離を楽しみつつも快適で安楽なドライブをしたいという人にとって、十分魅力的な存在だと言えます。
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