かつて存在した「北海道限定スタッドレス」なぜなくなった? 普通のタイヤと何が違う? 冬の過酷な道路でも走れる工夫とは
冬の雪道を走行するのに欠かせない「スタッドレスタイヤ」ですが、かつて北海道限定の商品が販売されていました。一般的な商品とはどのような違いがあったのでしょうか。
過酷すぎる冬の北海道で走るために重視したことは?
雪道や氷上など、冬の過酷な路面状況をクルマで走るために必要なアイテムといえば「スタッドレスタイヤ」です。
日本における過酷な路面といえば、北海道が群を抜いているともいえますが、そんな冬の北海道に向けて、過去には北海道地区限定販売のスタッドレスタイヤが存在していました。一体どんなスタッドレスタイヤだったのでしょうか。
北海道地区限定スタッドレスタイヤは2010年代中頃まで国産メーカーから販売されており、基本的にはタイヤメーカーが運営するタイヤショップで購入できました。
当時販売されていた北海道地区限定スタッドレスタイヤは、同時期の一般的なスタッドレスタイヤと何が異なっていたのかというと、それは氷上性能を向上させていたことです。
ブロックの形状を工夫し、より氷にしっかりと接地するようにしたり、吸水性の高いゴムを使用したりすることで、氷上で滑る原因となる氷とタイヤの間にできる水の膜を素早く取り除く工夫が施されていました。
これらの工夫により、通常のスタッドレスタイヤに比べて、氷上での制動、加速、旋回性能を高めていたのです。
冬の北海道の道路環境が過酷なのは多くの人にとって想像がつくと思いますが、なぜ地域限定スタッドレスタイヤが用意されたのでしょうか。
それは冬の北海道の道路環境が世界的に見ても特殊だからといえます。
積雪量が多く、気温が低く、交通量が多い北海道の市街地では、凍った路面の上に降り積もった雪が絶えずスタッドレスタイヤで磨かれているような状況です。氷は磨かれることでツルツルになり、より滑りやすくなります。
さらに昼間は暖かくなり、氷が解けると水膜が張って滑りやすくなります。そして夜になって寒くなると水膜が再び凍ってアイスバーンとなるのです。このように常に滑りやすい路面になっているのが冬の北海道なのです。
現在では北海道地域限定スタッドレスタイヤは出回っていません。これは一般的なスタッドレスタイヤの氷上での性能が上がっていることが大きな理由でしょう。
北海道をはじめ、積雪路やアイスバーン、ウエット路面などさまざまな路面状況が入り混じる冬の日本の道路は世界的にも特殊とされており、日本でスタッドレスタイヤを展開している海外メーカーも、日本で開発している企業があるほどです。
かつて存在した北海道専用スタッドレスタイヤは、日本のスタッドレスタイヤ技術向上に一役買っていたことでしょう。そう考えると、日本で購入するスタッドレスタイヤは世界一ともいえそうです。
じゃあなぜそれを全国で発売せず北海道だけで販売してたかという理由がなければこの話は完結ではないでしょ。本州では販売できない、しないほ うがいい理由までメーカーに取材してから記事にすべきと思いますが。
異様に気温の低い旭川(-30度とか)になると、本州の北陸から青森あたりと雪質が全く異なりますからね。かといって、青森や秋田、山形、新潟でそんなサラサラパウダースノーが無いのかと言えば年に数回ある程度で、タイヤの性能をサラサラパウダースノー、湿った圧雪、表面が溶けかかったアイスバーン、鏡面処理されたかのように前の車のナンバーまで路面に写るブラックアイスバーン、圧雪の上に溶けた雪が乗っている状態などあらゆる雪道に対応したスタッドレスタイヤを作れば製造ラインを減らせるし、異なる雪質の地域でも同じタイヤを使える。
地域で特化させて売れ残りが出るよりは、どこでも使えるタイヤのほうが製造コストが下がる。ってことでは。
それに最近の降雪の状況を見ると、北海道で青森や秋田のような湿った重い雪も降っていますし、特化したタイヤよりもどんな路面でもそこそこ走れるタイヤのほうがユーザーも良いでしょう。
全くもって、その通りッすネ~
現状を、さほど知らん人が、とやかく言うてもね!?…
なぜなくなった?ってタイトルで問いかけといて
答えは無いんですね
昔、ダンロップのグラスピックPW何とか履いてました。
当時はミシュランのマキシグラスが一番性能が良く、次は初期のブリザックでしたね。
3番手に各社限定タイヤだった気がします。
限定タイヤは要するに氷上性能に特化したタイヤかと思いますが。