雪山を「疾走」も波乱の結果? ラリーから学べることもある? トヨタWRCチーム勝田選手の想いとは
2023年2月9日から開催されたWRC第2戦。惜しくもリタイアとなってしまったTOYOTA GAZOO Racingの勝田貴元選手は結果をどう振り返るのでしょうか。
惜しくもリタイアを喫したスウェーデン大会 勝田選手はどう振り返る?
FIA世界ラリー選手権(WRC)の第2戦となるラリー・スウェーデンが、2023年2月9日から12日にかけて開催されました。
TOYOTA GAZOO Racing(TGR)ワールドラリーチームとして出場した勝田貴元選手は、レースをどう振り返るのでしょうか。
WRCの2023年シーズン開幕戦となったラリー・モンテカルロ(フランス)では、TGRのセバスチャン・オジエ選手が優勝、同チームのカッレ・ロバンペラ選手が総合2位を獲得し、TGRチームはシーズン開幕から幸先の良いスタートダッシュを切りました。
第2戦のラリー・スウェーデンでは、ロバンペラ選手が総合4位、エルフィン・エバンス選手が同5位と表彰台を逃した一方で、今シーズン総合では、TGRチームはロバンペラ選手とエバンス選手が獲得したポイントにより、マニュファクチャラー選手権では首位をキープ。
ドライバーズチャンピオンではロバンペラ選手が2位のポジションにつけています。
今シーズンからはトヨタのトップチームへと昇格した勝田貴元選手は、モンテカルロで総合6位を獲得し、第2戦でもその活躍が注目されていました。
しかしデイ2(2月10日)の午後1本目のステージであるSS5では、18号車に乗る勝田貴元/アーロン・ジョンストン組は左コーナーをクリアする際にバランスを崩し横転。ステージは完走したものの、冷却系統のダメージにより次のSS6でその日の出走を取りやめるデイリタイヤを喫しました。
チームはクルマを修理し翌日のデイ3(2月11日)で復活するも、本来のエンジンパフォーマンスを引き出すことができず、SS17で最終的にリタイアとなりました。
勝田選手はクラッシュを以下のように振り返ります。
「フィニッシュまで1.5kmから2kmないくらいのところで轍に足をすくわれて、外側の雪壁を使ってなんとか持ち堪えようと思ったのですけど、明らかにオーバースピードでした。
他の選手も同じコーナーで外側のバンクを使った走りをしていました。その影響もあって、雪壁を使った際に(バンクの)段がなくなっている状況で、リアから最初に浮かんでぶつけたんです。
けど、外に振られた際に引っかかるような形でフロントが雪壁に埋まってそこからロール(横転)してしまったっていう。
状況的には自分のドライビングミスですね。チームに本当に申し訳ないっていう気持ちが大きくあります」
一方で、今回の第2戦で得られたことも大きいと話します。
「非常に競争力の高いステージで、全体的にフィーリングも良かったです。
土曜日はチームのメカニックの皆さんに(クルマを)直していただいて得られた経験値はものすごく大きく、2024年に向けて準備していく上でもステージのノウハウが得られました。。
特に2ループ目(同じコースの走行2回目)でタイムを落としてしまう状況にある中でも、安定したタイムでクリアできたことは自分の自信にもつながりました」
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