クルマのサブスクは本当に良いの? 「高い」という声も 実は若年層以外に高齢層にも向いている理由とは

「サブスク」が若者や高齢者に向いている理由とは

 現金一括や通常のローンと比べて、一長一短のある個人向けリース(サブスク)ですが、実際にはどのようなユーザーが利用しているのでしょうか。

 現在、国産自動車メーカーが展開する新車のサブスクとしては、トヨタが「KINTO」を、ホンダは「Honda ON」、日産が「NISSAN ClickMobi」などが挙げられます。

 またスズキは2月1日に「スズキ定額マイカー7」を開始するなど各社でサブスクの動きが広まっています。

Honda ON限定オプションを装着した「ホンダe ヨーロッパスタイル」
Honda ON限定オプションを装着した「ホンダe ヨーロッパスタイル」

 そうしたなかで、トヨタのサブスクとなるKINTOの現状について、首都圏のトヨタ販売店の担当者は次のように話しています。

「最近では『KINTO』を検討するお客さまが増えてきていると実感しています。

 初期費用がほとんど掛からないことや、各種税金や保険料が月額料金に含まれているというわかりやすさから、やはり若いお客さまが関心を持つケースが多いようです。

 また、若いお客さまは任意保険料が高額になりやすい傾向があります。

 しかし、『KINTO』であれば契約時から変動することがないという点も魅力に映るようです」

 一方、高齢者も「KINTO」のおもなユーザー層になっているようです。前出のトヨタ販売店担当者は次のように続けます。

「高齢のお客さまには、今後数年のうちに免許の返納を考えていらっしゃる人も少なくありません。

 将来の売却の手間などを考えると、契約期間終了とともにクルマを返却することができる『KINTO』がひとつの選択肢となるようです」

 空前の高齢化社会が進む日本では、生前のうちにさまざまな物事を整理する、いわゆる「終活」が大きなテーマとなっており、そのなかには当然クルマ関連も含まれます。

 ただ、クルマの運転をいつまで続けるのかについては個々人の判断にゆだねられている部分も多く、何らかのきっかけがない限りは免許返納を決断しにくいのも実情です。

 そうしたなか、返却期限が明確なサブスクは、高齢のユーザーが免許返納を考えるひとつのきっかけとなるようです。

※ ※ ※

 また最近では、新車の超納期化が問題となっていますが、KINTOでの申込みであれば、早く納車が可能な場合があるといいます。

 しかし、前出のトヨタ販売店担当者によると「納期優先を目的としてKINTOを選択するというお客さまはそれほど多くはない印象」といいます。

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Writer: Peacock Blue K.K.

東京・渋谷を拠点とするオンライン・ニュース・エージェンシー。インターネット・ユーザーの興味関心をひくライトな記事を中心に、独自の取材ネットワークを活用した新車スクープ記事、ビジネスコラム、海外現地取材記事など、年間約5000本のコンテンツを配信中。2017年創業。

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