東北道から分かれる「あぶくま高原道路」が延伸!? あえて“ぐるりループ”を描く終点ICの形を生かして9kmバイパス整備へ
あぶくま高原道路の終点は、磐越道の小野ICですが、そこからさらに東へ道路の延伸工事が進められています。どのような事業なのでしょうか。
県道145号吉間田滝根線「広瀬工区」が接続
東北道と磐越道を東西に結ぶあぶくま高原道路の終点からさらに先へ“延伸”する工事が進んでいます。どのような事業なのでしょうか。
あぶくま高原道路は、東北道の矢吹IC(福島県矢吹町)を起点とし、磐越道の小野IC(同・小野町)に至る約36kmの自動車専用道路です。
道路法上は福島県道42号矢吹小野線であり、全区間が地域高規格道路「福島空港・あぶくま南道路」に指定されています。「あぶくま高原道路」は愛称です。
このあぶくま高原道路は、東日本大震災直後の2011年3月24日に全線が開通していますが、終点の小野ICからさらに東へ延伸する工事が進んでいます。
この延伸は、県道145号吉間田滝根線広瀬工区事業です。
あぶくま高原道路は、終点の小野ICでぐるりとループを大きく描いてから磐越道と接続していますが、今後、このループの途中から県道吉間田滝根線広瀬工区が分かれて延びていきます。
県道吉間田滝根線広瀬工区は、この小野ICから、いわき市川前町小白井までの9.2kmを結びます。
このうち西側の小野ICから田村市滝根町広瀬までの2.6kmは、設計速度80km/hの自動車専用道路として整備されます。
東側の6.6kmは、設計速度60km/hの一般道して整備されます。1403mのトンネルなどがあり、県に代わって国が2021年度まで工事を担当していました。
県は、原発事故で生じた避難指示区域などの復興と避難住民の帰還を推し進めるため、避難指示区域などを通る8本の主要道路を「ふくしま復興再生道路」と位置付け、整備・改良を進めています。
県道145号もその路線の一つであり、あぶくま高原道路などとともに浜通りと中通りを東西に連絡します。
しかし現道は狭い所で道幅が3mほどと狭く、さらに法面崩落や積雪などで通行止めも発生しています。これを、幅9m以上の2車線道路に広げ、走りやすいバイパスとして新たに整備するというものです。
工事は2020年代初頭の完了を目指して進められています。
コメント
本コメント欄は、記事に対して個々人の意見や考えを述べたり、ユーザー同士での健全な意見交換を目的としております。マナーや法令・プライバシーに配慮をしコメントするようにお願いいたします。 なお、不適切な内容や表現であると判断した投稿は削除する場合がございます。