「110番通報しますか?」 トヨタ新型「プリウス」に初採用! あおり運転防止に「効果アリ?」 な安全機能とは
2023年1月10日に、トヨタ新型「プリウス」のハイブリッド車が発売されました。同日に明らかになった詳細では今回新たに3つの安全機能が新採用されたといいます。どういったものなのでしょうか。
新たに採用された3つの安全機能とは
トヨタ新型「プリウス」のシリーズパラレルハイブリッド車が2023年1月10日に発売されました。
そんななか、新型プリウスにトヨタ初採用の新たな機能が備わったといいますが、どんな機能なのでしょうか。
新型プリウスは「Hybrid Reborn」をコンセプトに、従来の強みである高い環境性能に加え、「一目惚れするデザイン」と「虜にさせる走り」を兼ね備えたエモーショナルなクルマを目指して開発されました。
今回、先進安全・運転支援システムではトヨタブランドとしてメーカーオプションで3つの機能が初採用されました。
なかでも特徴的なのは、「周辺車両接近時サポート(録画機能・通報提案機能)」と呼ばれるシステムです。
後方の車両が非常に接近してきた場合に、ドライバーに対して警察もしくは専用のヘルプネットへの通報を提案するほか、クルマにドライブレコーダーが設置されている場合にはその状況を自動で録画し、専用の記録領域へ保存する機能があります。
事前に携帯電話を車内のディスプレイオーディオとBluetoothで接続していれば、ディスプレイに「お困りですか? 110番通報しますか?」などと表示されるため、ハンドル部分にあるボタンを操作して警察に通報できます。
社会問題化しているあおり運転への対策を意識して搭載された機能といえるでしょう。
このほか、「後方車両接近告知」と呼ばれる機能では、後方の車両をミリ波レーダーで検知し、接近してきた場合に車内のディスプレイに表示したり、ブザーで知らせてくれます。
また「セカンダリーコリジョンブレーキ(停車中後突対応)」もトヨタブランドとして初採用。
停車中にも後方の車両を検知し、追突される可能性が非常に高い場合に、自動的に自車のブレーキを作動させるというシステムで、ブレーキを作動し、前方の車両に追突する二次被害を軽減・回避する目的で搭載された機能が備わりました。
これら3つの安全システムについて、ユーザーからは「安全運転を支援するシステムがとても充実している!」という声や、「通報の提案を自動でおこなってくれてすごい!」「予想以上に高機能」といった好意的な感想も見られました。
筆者(元警察官はる)の見解としては、ひとりで運転している場合はとくに携帯電話が使えず、あおり運転を受けてもすぐに通報できないケースが多々あります。
後方車が非常に接近したときに自動で警察への通報を提案してくれるのはドライバーにとって安心できる機能であり、警察側にとっても被害者にリアルタイムで対処方法を教示できるため、大きなトラブルや事故へ発展しないよう対策をとりやすくなると考えられます。
今回の新機能が広く認知されれば、あおり運転防止に効果が出てくるといえるでしょう。
一方で、携帯電話をBluetoothで接続していないとハンズフリーで通報できないため、事前にきちんと接続できているか確認することが重要です。
そのほか、クルマに付いている安全機能はあくまで運転のサポートであることを認識し、システムを過信しないことは重要といえます。
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新型プリウスにはトヨタブランド初の先進安全・運転支援システムが採用されました。
なかでも、後方車両接近告知と周辺車両接近時サポートの機能はあおり運転の対策として有効と考えられます。
あおり運転が社会問題となるなか、自衛できる機能を備えたクルマは非常に画期的といえるでしょう。