三菱が「新型軽ワゴン」実車お披露目! ゴツすぎ新型「デリカミニ」どんなところがデリカっぽい?

三菱新型「デリカミニ」が発表され、2023年1月13日に予約が開始しました。ベースは軽ワゴンの「eKスペース」ですが、デリカを名乗ります。一体どのようなところがデリカっぽいのでしょうか。

「デリカ」の血統を受け継ぐ軽自動車登場!

 三菱は2023年1月13日、同日から開催された東京オートサロン2023で新たな軽自動車としてラインナップされる「デリカミニ」を初公開しました。
 
 発表と同時に予約の受付もスタート。好調な滑り出しを見せているといいます。
 
 新型デリカミニは、いうまでもなくオールラウンダーミニバンとして確固たる地位を築いている「デリカD:5」の血統を受け継ぐモデルということになりますが、ベースとなるのは軽のスーパーハイトワゴンである「eKスペースシリーズ」。果たしてどのようなところが“デリカ風”なのでしょうか。

約180万円からで予約開始した三菱新型「デリカミニ」
約180万円からで予約開始した三菱新型「デリカミニ」

 まず、もっともデリカ風になっているのはエクステリアデザインでしょう。新型デリカミニのフロントマスクは、クロスオーバーテイストの「eKクロススペース」とも異なるデザインとなっており、縦型のフロントグリルの下には大きく「DELICA」の文字があしらわれています。

 これだけでもかなり「デリカっぽい!」と感じてしまうところですが、冷静に考えてみると、デリカミニのフロントマスクはビッグマイナーチェンジ前のデリカD:5風となっており、現行デリカD:5のフロントマスクはむしろeKクロススペースのほうが近しいデザインとなっているといえます。

 にもかかわらず、新型デリカミニがデリカっぽいと感じられるのは、より力強い印象を与えるフロントマスクのデザインや前後左右のボディ下部にプラスされた加飾パネル、クラッティング風に塗られたフェンダー周りの塗装などが影響しているのかもしれません。

 ちなみにベース車とはまったく異なる印象となるフロントマスクではありますが、実はボンネットとフェンダーはベース車と共通。半円のヘッドライトとグリル、バンパーのみでこのスタイルを表現しているのは驚きです。

 また4WDモデルにはベース車よりも外径の大きな165/60R15というタイヤが装着され、最低地上高に余裕が生まれているのもデリカらしいポイントといえるでしょう。

 そして新型デリカミニには、悪路を走行する上で頼もしい存在となる「グリップコントロール」や「ヒルディセントコントロール」が搭載されることもデリカらしさを強調する装備のひとつ。

 グリップコントロールとは雪道やぬかるんだ路面など駆動輪が空転した場合、空転している駆動輪にブレーキをかけることにより、路面をグリップしている駆動輪の駆動力を確保することで発進・加速をサポートする機能であり、ヒルディセントコントロールはエンジンブレーキだけでは十分な減速ができないような下り坂やオフロードのような滑りやすい路面を車速約25km/h以下で下るとき、一定の低車速を保ち、下り坂での走行を補助する機能です。

 本格的な悪路走行をしないまでも、アウトドアアクティビティを楽しむ際などにこれらの機能があると心強いでしょう。

 ちなみに、グリップコントロールとヒルディセントコントロールはeKクロススペースにも標準で備わりますが、兄弟車の日産「ルークス」には搭載されておらず、三菱らしい装備といえます。

 このように、デザインや機能面においてもデリカらしさを際立たせる差別化が図られている新型デリカミニですが、もっとも大きなポイントとなるのが足回りのセッティングです。

 アウトドアアクティビティなどで不整路を走行するシーンも見越した新型デリカミニは、ベース車よりもストローク感のある、悪路でも路面をしっかりとらえるような味付けとなっており、荒れた路面でも不安感なく走破できるというのがウリとなっているのです。

 ただ背の高い車両だけに、オンロードでの直進安定性なども犠牲にすることができないため、そのセッティングは多くの苦労を乗り越えて実現したといいます。

 新型デリカミニの購入を検討している人はぜひ一度乗ってみて、そのデリカらしい乗り味を体感してみてはいかがでしょうか。

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Writer: 小鮒康一

1979年5月22日生まれ、群馬県出身。某大手自動車関連企業を退社後になりゆきでフリーランスライターに転向という異色の経歴の持ち主。中古車販売店に勤務していた経験も活かし、国産旧車を中心にマニアックな視点での記事を得意とする。現行車へのチェックも欠かさず活動中。

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