日産「400Z カスタム仕様」が世界初公開! 人気ワイスピ俳優から直々の依頼!? VeilSide渾身の「Han’s 400Z」をお披露目へ
サン・カンからの要望は「フェンダーをカットしないで」
横幕氏に伺った話によると、サン・カンからじきじきに依頼があったのは2022年7月だったとのこと。Han’s 400Z製作の経緯やこだわった点などを聞いてみました。
「サン・カン本人から『VeilSideとサン・カンのコラボレーションでハンのクルマを制作してくれますか?』という連絡が来たのが2022年7月でした。
発表の場所として半年後の東京オートサロンを考えていましたし、映画製作のスケジュール的にもメインとなるムービーカーの完成も2023年1月頃が限界でした。
打診があってすぐ、新型Zを手配しましたが、製作開始から完成までの時間が非常に少なくデザインで迷っているヒマすらありませんでした。
イメージしたムービーカーを一気に完成させる必要があったので、少々体力の限界を感じながらの制作となりました。
サン・カンの要望は、ただひとつ。『世界中のユーザーがフェンダーをカットせずにカスタムがしやすい夢のクルマを作って欲しい』という内容でした。
そこでこだわったのは、ノーマルのフェンダーをカットせず、いかにスピード感を感じるデザインに仕上げるか、ということでした。
『フェンダーを切らない』ことはサン・カンの強い要望でしたからカットをせず、片側ワイド10mmのフェンダートリムを取り付けることにしました。
わずか片側10mmしかないなかで、今までにない造形デザインによって新型Zのスピード感と脈動感、力強さを表現しようと考えました。
ハンが映画で乗るムービーカーとしての個性や魅力を表現することにしたのです。
もちろん、VeilSide の車両テーマである『戦うためのデザイン』であることも重要だと考えていましたので、全体は日本の鎧のイメージ、400Zのルーフモールは刀をイメージしてデザインを完成させました。VeilSide流のよりリアルな表現ができたと思っています」
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カスタムカー界のレジェンド横幕氏の造詣手法は独特で「図面を描くことなく手のひらで立体を感じながら削り込みをする」スタイルです。
自身の感性と直結しながら作り上げるスタイルゆえ、完成したデザインはまさに唯一無二のVeilSide流に仕上がっています。
「新型Zは非常にカスタムがしやすい最高のクルマ。創りながらもスポーツカーを感じられるそんな印象です」と語っていた横幕氏。
依頼を受けてわずか半年という時間で完成できた理由のひとつに新型Z自体のポテンシャルの高さも大きく寄与していたのかもしれません。
400Zも近い将来、RX-7 Fortuneのような伝説のムービーカーになるのでしょうか。
VeilSideブースではハンことサン・カン氏からのビデオメッセージも流される予定です。
Writer: 加藤久美子
山口県生まれ。学生時代は某トヨタディーラーで納車引取のバイトに明け暮れ運転技術と洗車技術を磨く。日刊自動車新聞社に入社後は自動車年鑑、輸入車ガイドブックなどの編集に携わる。その後フリーランスへ。公認チャイルドシート指導員として、車と子供の安全に関する啓発活動も行う。
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