世界初「もはや何色か分からないクルマ」登場! 変幻自在にボディ色が変わるBMWセダンの仕組みとは
BMWが、米ラスベガスで開催中の「CES 2023」で、ミッドサイズセダンのコンセプトカー「BMW i Vision Dee」を披露。ボディカラーを自在に変えられるユニークな機能を備えています。
前回は白黒→今回はフルカラー
ボディカラーを変幻自在に変えられるクルマが、BMWから登場しました。
米国ラスベガスで2023年1月5日から8日(現地時間)にかけて、世界最大のデジタル関連の展示会「CES 2023」が開催されています。
そこに登場したのは、ミッドサイズセダンのコンセプトカー「BMW i Vision Dee」です。Deeは「Digital Emotional Experience」の略で、人とクルマの間にさらに強い絆を生み出すことを目的としています。
エクステリアで最大の特徴は、ボディカラーを最大32色に変えられること。BMWは前回のCESで、ボディを黒から白に変えられる機能を備えた「BMW iX Flow Featuring E Ink」を披露しましたが、今回さらにその技術に磨きがかかりました。BMWによると、フルカラーバージョンのE Ink技術をクルマのボディに使用するのは世界初といいます。
ボディには、E Ink社の電子ペーパーフィルムを240のセグメントに分割して貼っており、セグメントごとに色を設定できます。これにより、ほぼ無限のパターンを数秒のうちに生成し変化させることが可能といいます。
そして車内にも、デジタル技術がふんだんに投入されています。
ドライバーは、インストルメント・パネルの内視鏡技術センサーを使用して、ヘッドアップディスプレイ(HUD)に表示するコンテンツを自分で決定することが可能。そのコンテンツはフロントガラスの幅全体に投影されます。
なお、この全幅タイプのHUDは、量産タイプが2025年以降の一部モデルに搭載される予定です。
ヘッドライトやフロントグリルの部分もディスプレイになっており、車両がさまざまな表情を見せます。サイドウィンドウにはドライバーのアバターを投影し、感情や歓迎の気持ちなどを視覚的に演出します。
なお、内装自体はこれらのデジタル体験に没入できるよう、あえて簡素化されました。ハンドルは中央に縦長のスポークを配した斬新なデザインで、近付いたり触れたりすると、親指で操作できるタッチポイントが浮かび上がります。これらのタッチポイントは、フロントスクリーンに映し出されるコンテンツ選択などの操作に使われ、「手はハンドルに、目は道路に」の原則をサポートします。
BMW AGの取締役会メンバーで開発担当のフランク・ウェーバー氏は「BMW i Vision Deeは、仮想体験と物理体験を完璧に統合するもの」とコメント。また、同会長のオリバー・ツィプス氏は「これこそが自動車メーカー、そしてBMWの未来であり、バーチャル体験と真のドライビング・プレジャーの融合です」と自信を見せています。
逃走したらコロコロと色が変わるから見つけにくいですね。ナンバーと車種が変わらないだけで遠目では発見しにくいかも。