冬は「パパ・ママ」気をつけて! 子供の「ツル・ふわ」防寒着は危険! チャイルドシートの正しい着座方法とは
ツルツル生地の上着も要注意!チャイルドシートから滑り落ちる危険も
もうひとつ、チャイルドシートに乗せてクルマ移動をする際、子どもや赤ちゃんに着せると危険な素材や形状の上着があります。
それは、表面がツルツルした素材の生地を使用した衣服です。
とくに、フード付きで頭からつま先まですっぽり覆うタイプの「オールインワン」や「カバーオール」と呼ばれる形状のアウターは要注意。
表面がポリエステル素材で作られたカバーオールタイプは引っかかるところがなくとくに滑りやすく、チャイルドシートだけではなく、赤ちゃんを抱っこしているときにも滑りやすいので要注意です。
チャイルドシート本体のシート表皮生地も丈夫で軽く、洗濯しても乾きやすい生地が使われることが主流です。
この上にポリエステル素材でできた上下一体型のカバーオールを着せたままで赤ちゃんを座らせた場合、ハーネスがゆるいと急ブレーキレベルの衝撃で、赤ちゃんの体はハーネスの間をすり抜けて床に滑り落ちることもあります。
それでもまだ、ハーネスをきっちりきつめに締めていればハーネスの拘束力が効いて、赤ちゃんの体を守ることができるかもしれません。
しかしこれが、チャイルドシート本体にハーネスがついていないジュニアシートの場合はさらなる危険が待っています。
ジュニアシートはジュニアシート本体と子どもの体をシートベルト1本で固定して使用します。
子どもがまっすぐ前を向いて姿勢よく座っていれば、衝撃を受けてもシートベルトの拘束力で体の飛び出しを防いでくれるでしょう。
しかし、普通に考えて子どもがずっとまっすぐ姿勢よく座っていることは稀だといえます。走行中に眠ってしまったり、隣に座るきょうだいとふざけあったりして姿勢が崩れることもあるでしょう。
この状態でさらにツルツル素材のジャケットを着て衝撃を受けるとどうなるでしょうか。
小学生くらいの子どもでも簡単にジュニアシートから滑り落ちる危険が発生してしまいます。
横転するほどの強い衝撃を受ければ、ジュニアシートを使っていても滑り落ちて最悪の場合、車外に放出される危険もあります。
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これからますます寒さが厳しくなりますが、チャイルドシートに子どもを座らせるときには分厚いコートを脱がせてできるだけ薄着で。そしてハーネスは指1本入る程度にきっちり締めましょう。
Writer: 加藤久美子
山口県生まれ。学生時代は某トヨタディーラーで納車引取のバイトに明け暮れ運転技術と洗車技術を磨く。日刊自動車新聞社に入社後は自動車年鑑、輸入車ガイドブックなどの編集に携わる。その後フリーランスへ。公認チャイルドシート指導員として、車と子供の安全に関する啓発活動も行う。
チャイルドシートを取り付けても車外に放り出される案件。日本では5歳までと小学生は着用義務がないのに、大人用のシートベルトではすり抜けてしまうからとか。
それに、車外に投げ出される事例って、運転席と助手席の隙間から前方の景色が見える位置に居るとしたら正面衝突ではフロントガラスを突き抜けて放り出されるでしょうね。特に後ろから見ても車内を暴れまわってる小児がたまに居ます。体を動かせないからシートベルトを嫌がるんでしょうけど、そういう子って多分、大人になってもシートベルトをしないでしょうね。
助手席に小学生が乗る時は、Bピラー部分のシートベルトの留具って上下にアジャストできるように出来ないんでしょうかね。胸のあたりにベルトが掛かってないと首にベルトが掛かって危険だし、上半身がすり抜けて前に倒れ込んだと同時に前方からエアバックが爆発して膨らむ。タイミング次第では首が折れそう。チャイルドシートのベルトって、股下から胸まで真っ直ぐ。胸からY字に肩にベルトが掛かるようにすれば抜けないと思うんですけど。
そういえばエアバックで思い出しましたけど、眼鏡をかけて運転している人って事故った時にエアバックは危なそうですが、昔よく聞いたような顔面に眼鏡がめり込むみたいな事って今でもあるのかな。