車の「雪道運転」特に気をつけたい「4つの路面」歩行者も転倒予防「ペンギン歩き」でそろそろと

雪が降ると注意すべきは雪道のクルマの運転です。どんなポイントに気をつけると良いのでしょうか。

雪道運転で注意したいポイントは

 最近では強い寒波の影響でとくに日本海側で記録的な大雪が降り、新潟県では大規模な立ち往生が発生するケースもありました。今後も各地で積雪予報が出ており、雪への備えが必要といえます。
 
 そんななか雪が降った時に注意すべきは雪道のクルマの運転です。
 
 雪道は路面が滑りやすくなっていることもあり注意する必要がありますが、とくにどんな場所に気をつけると良いのでしょうか。

雪道運転で気をつけるべき場所は?
雪道運転で気をつけるべき場所は?

 国土交通省北陸地方事務局の長岡国道事務所はウェブサイトで「雪道の運転テクニック」を解説。

 運転中にとくに気をつけたい場所について、「新雪」「アイスバーン」「わだち」「橋、トンネル」の4箇所を挙げています。

 まず、降ってまもない新雪は、道路が雪で覆われていることで側溝がどこなのかが分かりにくく、左寄りに走っていると側溝にはまってしまうということもあります。

 積雪地方では、境界の矢印や反射材を示しているため、それに従って慎重に走行するようにしましょう。とくに吹雪など視界の悪い時は要注意です。

 次にアイスバーンは、停車中のクルマの熱で雪が解けて再び凍ったり、堅い雪がスタッドレスタイヤで磨かれてできた「凍結した路面」を指すものですが、とくに発進・停止の多い交差点や、晴れた日のカーブの日陰などにできていることが多いといいます。

 アスファルトの路面が氷で覆われた状態であるブラックアイスバーンの路面も、瞬時に凍っているように判断できず、とくに夜間は見分けが困難になるため要注意です。

 また、雪道を多くの車両が通過することで道路にできるタイヤの跡ができるわだちも気をつける必要があります。

 路上にわだちがある時はこれに沿って走行することが推奨されており、長岡国道事務所によると「地方の狭い道ではわだちが3本しかないこともあり(中央のわだちは対向車と共通になっているため)、対向車とすれちがう時はわだちから外れなければならない」と説明しています。走行時は不安定にならないように気をつけましょう。

 そして橋やトンネルも注意する場所のひとつです。

 橋のうえは風通しが良いことから路面が冷え込みアイスバーン状態になりやすく、昼間でも凍っていることもあるといいます。

 トンネルは出口が乾燥した路面から急に路面状態が変わるので、スピードの出しすぎには要注意です。

 また運転中については、「スピードは控えめに」「車間を十分にあける」「ライトの点灯」など基本的なポイントに気をつけるほか、「路面のグリップ」にも気をつける必要があるといいます。

 凍結・積雪路は摩擦係数が極めて低くなっていることからフットブレーキでは車輪がロックしやすくなっているといい、車輪がロックするとクルマが尻を振って方向性が失われたり、制動距離も長くなってしまいます。

 このため、下り坂や交差点ではフットブレーキのみに頼らずエンジンブレーキの活用が推奨されています。

※ ※ ※

 また積雪時はクルマだけでなく歩行者も注意が必要です。

 首相官邸の「クルマによる雪道での事故」によると、とくに事故が発生している滑りやすい場所は、「横断歩道の白線の上」、駐車場の出入口やガソリンスタンドなどの「クルマの出入りのある歩道」、「バスやタクシー乗り場」「坂道」「ロードヒーティングの切れ目」が挙げられています。

 クルマの通る路面は、踏み固められていたり、タイヤで路面上の氷が磨かれたりと、非常に滑りやすくなっています。

 このため、歩行者が雪道を歩く時は、歩幅を小さくそろそろと歩く「ペンギン歩き」が推奨されています。

 また身体の重心をやや前におき、できるだけ靴の裏全体を路面につけることを意識するのも転倒しにくいポイントのひとつです。

 このように、雪が降るといつも以上に注意点が増えるため、クルマはもちろん歩行者も事故のないよう十分に気をつけるようにしましょう。

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