スポーツカーみたいなSUV!? ホンダ新型「ZR-V」爽快な走りがガチで楽しい! 3つの注目ポイントとは?
ホントにSUV? 走りの爽快さに驚愕!
そして3つめのポイントは、走りの爽快さです。
走り始めると、まずスムーズなステアリングフィールに感動し、ついで路面に吸い付くような接地感と安定感に驚かずにはいられません。
高速道路のレーンチェンジや峠道で実感するドライバーの意図を汲み取るかのように活き活きとした動きは、SUVであることが嘘のようです。クルマとドライバーの一体感の高さは、国産車の中ではナンバーワンに思えます。
険しい峠道でも試乗してみましたが、そこでのキビキビとした挙動や旋回中の安定感の高さと楽しさはまるでスポーツカーを運転しているのかと思うくらいでした。
ドライブトレインのなかでもっとも好印象だったのはハイブリッド(e:HEV)の4WD。まずハイブリッド自体が好印象で、シビックe:HEVからはじまった「疑似的にシフトアップすることでガソリン車のような加速フィール」の演出が抜群に運転を楽しくしてくれます。
エンジン音も良いです。そのうえ、アクセルを踏んだ瞬間にモーターが大トルクを生み出して車体をグッと前へ押し出す感覚は、ガソリン車では決して真似できないモーター駆動を中心とするモデルならではのドライバビリティです。
加えて4WDシステムは、従来のホンダのFFベース4WD(CR-Vや新型ヴェゼル)よりもリアにトルクを多く配分するのが特徴。舗装路でも積極的にリアにトルクを送るので、アクセルを踏み込みながら曲がっていけるしそれがなんとも楽しいのです。
ヴェゼルの兄貴分的存在(それでいてCR-Vよりも背が低く価格も抑えめ)で、実用性と走りのバランスが最高に良い、新型ZR-Vはそんなクルマといっていいでしょう。運転好きにも積極的に推奨できるSUVです。
そんなZR-Vに死角はないのでしょうか。
筆者が感じた唯一ともいえる死角は、乗り心地です。路面状況や速度レンジによっては、後席に座っていると上下に揺すられる感覚がありました。
とはいえ前席に乗っていると気にならないので、2人までの乗車なら心配する必要はまったくないでしょう。
しかし、後席を日常的に使うファミリーユーザーなら購入前に試乗して確認することをオススメします。
Writer: 工藤貴宏
1976年長野県生まれ。自動車雑誌編集部や編集プロダクションを経てフリーの自動車ライターとして独立。新車紹介、使い勝手やバイヤーズガイドを中心に雑誌やWEBに寄稿している。執筆で心掛けているのは「そのクルマは誰を幸せにするのか?」だ。現在の愛車はマツダ CX-60/ホンダ S660。
コメント
本コメント欄は、記事に対して個々人の意見や考えを述べたり、ユーザー同士での健全な意見交換を目的としております。マナーや法令・プライバシーに配慮をしコメントするようにお願いいたします。 なお、不適切な内容や表現であると判断した投稿は削除する場合がございます。