違反の可能性も? 定番化する「ワンタッチウインカー」 SNSでは「使いにくい!」という声も

便利な「ワンタッチウインカー」 交通ルール上はNG?

 賛否両論あるワンタッチウインカーですが、交通ルール上はどうなのでしょうか。

ワンタッチウインカーに頼らず状況に合わせた合図が必要(画像はトヨタ「シエンタ」)
ワンタッチウインカーに頼らず状況に合わせた合図が必要(画像はトヨタ「シエンタ」)

 道路交通法施行令第21条では、ウインカーの点灯するケースについて「交差点30メートル手前」「進路変更する3秒前」とされており、進路変更をする場合は3秒前にウインカーを出したあと、完了するまで合図を継続しなければなりません。

 また、ウインカーの使用については、道路交通法第53条にて「車両の運転者は、左折、右折、転回、徐行、停止、後退、または同一方向に進行しながら進路を変える時は、方向指示器または灯火により合図をし、かつこれらの行為が終わるまで当該合図を継続しなければならない」と定められています。

 一方、SNSの意見のひとつにあった「合図として不十分ではないか」という点について、3回点灯する場合のワンタッチウインカーの場合、点灯時間と法律を照らし合わせると、場合によっては合図不履行になる可能性も考えられます。

 警察署交通安全課の担当者は、ワンタッチウインカーでの進路変更について以下のように話します。

「ワンタッチウインカーの点滅時間が約3秒だと仮定すると、3秒前にウインカーを出さなければならないので進路変更する直前、もしくは進路変更中に点滅が消えてしまう可能性があります。

 当然ながら、進路変更する際にウインカーが出ていない場合は、合図不履行違反にあたる可能性があります」
 
 仮にウインカーを正しく使用しなかった場合には、「合図不履行違反」として、違反点数1点、反則金は普通車の場合6000円が科せられます。

※ ※ ※

 ワンタッチウインカーはメーカーにより5回の場合や3回の場合があります。また、車種によりメーターから設定できるものや、ディーラーで変更できることもあるようです。

 しかし、ワンタッチでウインカーを点灯させられるという便利さはありますが、周囲のクルマや人などに対して、確実な合図としては不十分ともいえます。

 ワンタッチウインカーだけに頼るのではなく、周囲の交通状況に合わせた適切なタイミングでウインカーを点灯させることが大切です。

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Writer: くるまのニュース編集部

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