「いまは買えない…」 スズキ新型「ジムニーノマド」に乗った感じは? 「100kg増」は問題ナシ!? パワステは「シエラより重い」印象も
2025年1月に日本デビューとなったスズキ新型「ジムニーノマド」。発表から5日目には受注停止となったことで大きな話題となりました。そんな新型ジムニーノマドに乗った印象はどうだったのでしょうか。
約5万台も売れた!? 受注停止でも話題の新型「ジムニーノマド」に乗った印象は
昨今は国産新車の多くが入手困難な状態になっていますが、中でもレアなクルマと言えば、スズキ「ジムニーノマド」ではないでしょうか。
2023年にインドで世界にお披露目されてから、ようやく2年後の2025年1月に日本デビューとなりましたが、発表から5日目にはなんと受注停止に。
「月間予定販売台数が1200台(2月に2500台に増産との発表)のところ、約5万台の注文が入ったということから考えると、最後の納車は何年後になるんだ!?」といった声もネット上で出ています。
そんな激レアなジムニーノマド(以下ノマド)ですが、4月7日から全国でデリバリーが始まったようです。
今回、日本上陸の初期ロットと言える車両に、ジムニープロショップ「アピオ」の協力で試乗することが出来ました。

ノマドはインドのマルチスズキ・グルガオン工場で生産された後、陸路と海路を使って日本に運ばれます。
日本の検査デポにて、十分な品質検査が実施された後に、各販売店へと送られます。
こうした過程を経ていることもあって、外観や内装のクオリティは日本生産のジムニーやジムニーシエラと遜色ありません。
むしろ両モデルよりも装備が増えているためか、簡素な両モデルとは異なる高級感が漂っています。
ノマドはシエラを5ドア化したもので、全長とホイールベースが340mm延長。
これに伴い、重量は100kg増。重量増加対策として、フロントサスペンションの強化、ラダーフレームの強化、フロントブレーキのベンチレーテッド化、AT構造部品の強化、リアプロペラシャフトの強化などが実施されました。
また、リアシートの快適性確保のために、シートクッション材の変更、壁トリム材の追加、リアダンパーの適正化も行われています。
その一方で、エンジンはシエラからの完全なスライド。基本構造はもちろんのこと、制御プログラムにも一切手が加えられていません。
ミッションのギア比も、AT、MTともシエラと一緒です。そのためか、「100kgも車重が増えているのに、同じ1.5Lエンジンでパワー不足なのでは?」と心配する声も聞かれます。
しかしノマドに乗ってみると、スズキがなぜシエラと同じエンジンにしたのかが分かります。
発進時のトルクは必要十分で、100kg増を意識することはありません。
今回試乗した車両がATで、そのトルコンの効果もあるとは思いますが、MTでもシエラと変わらない加速性能だと思います。
大人4名が乗る状況でも、勾配がきつい登り坂を除けばストレスのない加速性能を見せてくれます。
ノマドは積載性能が向上したのも美点ですが、2名でレジャー用品を満載、といった使い方もノマドは難なくこなせそうです。

むしろ気になったのは、停車時と低速時のステアリング操作時の重さです。
ノマドのパワステは他のシリーズ車同様に電動アシストタイプですが、明らかな違いを感じます。
当日、取材に同行したアピオのスタッフも「シエラより重い」という感想を持ったようです。
ちなみに、ノマドは最小回転半径が5.7mであることもネット上で話題になっています。
たしかに、車庫入れの時や林道での転回などでは、“あまり小回りが利かない”という感覚がありました。
駐車スペースが細街路の奥などにある場合を除くと、日常でそれほど不便さを感じない気がします。
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