2022年12月16日、ホンダは、中国向けに新型「インテグラ（e：HEV）」を発表・発売しました。

　同社によれば、高度な自動車製造技術と優れた性能を統合し、優れた価値を持つハイブリッド車市場の新しいカテゴリーを開拓する、ハイブリッド車のベンチマーク的存在になるクルマだといいます。

　インテグラは、1980年代に初代モデルが誕生し、4代目まで日本でも販売されていたクーペ／セダン（4代目はクーペのみ）です。

　2021年12月16日に発表された、中国で向けの新型インテグラは「シビックセダン」の姉妹車で、北米で2022年にフルモデルチェンジしたアキュラ インテグラとは異なるモデルです。

　ホンダは中国市場で広州汽車との合弁会社である「広汽ホンダ」と東風汽車との合弁会社である「東風ホンダ」の2社からクルマを展開していますが、東風ホンダがシビックセダン（中国仕様）を扱い、広汽ホンダはフロントフェイスを変えるなど差別化した姉妹車のインテグラを取り扱っています。

　2021年に先行発売された1.5リッターガソリンターボ搭載の新型インテグラに続き、今回発表された新型「インテグラ（e：HEV）」は、新たにハイブリッドシステムを搭載モデルです。

　新型インテグラ（e：HEV）では、ホンダ・アーキテクチャーの新しい高剛性プラットフォームを採用。高強度ボディに最大10.6%の熱間成形鋼を使用し、軽量素材とボディ補強骨を統合して、走行性能の向上を図っています。

　パワートレインには、最高出力約183馬力、最大トルク315N・mと3.0リッターV型6気筒エンジンに匹敵する性能を発揮する2.0リッターエンジン＋モーターの「第4世代のi-MMDデュアルモーターハイブリッドシステム」を中大型クラスセダンで初めて搭載。これに電気式無段変速機が組み合わされます。

　ドライブモードには、「ピュアエレクトリックモード」「ハイブリッドモード」「エンジンダイレクトドライブモード」の3つを選択可能。また、プレミアムな空力性能と効率的な省燃費性能の組み合わせにより、燃費は4.39L／100km（約22.77km／L WLTC値）を実現し、燃料満タンで数千kmの走行を可能にします。

　ボディサイズは、全長4689 mm×全幅1802 mm×全高1415 mmと、その全高はスポーツカー並み。また後席下にIPU（インテリジェントパワーユニット）を搭載し、従来モデルより、重心をさらに10mm下げるとともに、前後軸重のバランスを改善し、操縦安定性を向上させています。

　シャシーは、フロントがマクファーソン、リアがマルチリンクの独立懸架式、サブフレームは高剛性のアルミニウム合金製を使用。さらに、ハイブリッドの特性に合わせたチューニングを施し、地面に吸い付くような乗り心地を実現しています。

　エクステリアでは、センスを感じさせる先進のスタイリングを採用。シンプルなスタイルを継承しつつ、フロントディフレクターやバックミラーカバーに、シルバートリムを追加しています。また専用色のスカイブルーは、より高度で知的なオーラを表現しています。

　インテリアでは、ハイブリッド車専用のプッシュボタンギアシフトや、12スピーカーのBOSEオーディオシステム、フロントシートヒーター、カードキーなどを装備し、テクノロジーと上質さを表現しています。

　また、先進安全装備として、アクティブクルーズコントロールや渋滞回避支援システムなどの数々の運転支援機能を組み合わせたHonda SENSINGを標準装備しています。

　価格は、16万3900元（約319万円）からです。

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　ホンダは、新型インテグラ（e：HEV）についてリリース内で、以下のようにコメントしています。

「インテグラは、広汽ホンダの戦略的中型車として、先進技術を結集するだけでなく、クラスを超える安全性能を有しており、C-IASI衝突試験において、乗員安全指数、外部歩行者安全指数、車両補助安全指数の中核3項目で最高等級の“優秀”を獲得し、権威ある機関がその安全性を裏付けしています。

　スポーツ性能、スタイリッシュな魅力、安全性の高さを備えたインテグラは、昨年末の発売以来、11月現在で累計販売台数が8万台を超え、市場から高い評価を受けています。

　第4世代のハイブリッドシステム『i-MMD』は、ホンダが20年にわたるハイブリッド技術の粋を集め、F1レースの経験から磨き上げたテクノロジーです。

　新型インテグラ（e：HEV）は、インテグラのブランドエッセンスを継承しつつ、性能と環境性能を両立した新カテゴリーとなり、ワンランク上の商品力を持ちます」