買うよりお得? トヨタ新型プリウスが「KINTO Unlimited」で常に最新化!?「所有から共有」が加速する?
KINTO Unlimitedに対する販売店の反応は?
このようにKINTO Unlimitedは、メーカーとしてトヨタがユーザーに対して直接おこなうサービスが一気に拡充した形です。
従来の自動車流通の方法である、トヨタが製造して販売店に卸売りする「新車売り切り型」ビジネスにも大きな影響を与えるように思えます。
この点について、オンライン会見で株式会社KINTOの小寺信也社長に聞いてみました。
小寺氏は、KINTOを利用しているユーザーの半数以上が年齢層20代から30代で、その多くがクルマを初めて購入する、または中古車から新車への乗り換える人だといいます。
こうした顧客層はこれまで販売店としてあまり接点がなく、また最近はそうした層が目に見える形で契約者の実数としてのボリュームで増えてしてきた点を説明。
そのうえで、販売店は従来の販売事業を補完するという視点で、KINTOの存在価値を認めてくれるようになっているといいます。
トヨタとしても、新型プリウスの販売店向けにおこなった事前製品説明会において、KINTO Unlimitedについて丁寧に説明をしており、販売店からは十分な理解を得ているとの見解を示しています。
サブスクを含めた、クルマの「所有から共有」に関する市場動向に対する考えについても聞いてみました。
これについては、市場変化は当初の想定からあまり大きく外れていない印象で、2020年代に緩やかに「所有から共有」へのシフトが進むという見立てだといいます。
直近でも、ほかの自動車メーカーやガソリンスタンド系、またカーリース系の企業がクルマのサブスク事業を拡充してきており、クルマのサブスクへのニーズが着実に芽生えていることを実感しているとのこと。
そのうえで、サブスクへのシフトを加速させるためにはサービスの魅力をさらに高める必要があるとして、過去2年間にUnlimitedを検討してきたとのことです。
今回の新サービスによって、ユーザーには追加で付加価値を提供し、なおかつ月額利用料を下げることで、KINTO事業の成長のスピードを加速させたいということです。
Writer: 桃田健史
ジャーナリスト。量産車の研究開発、自動車競技など、自動車産業界にこれまで約40年間かかわる。
IT、環境分野を含めて、世界各地で定常的に取材を続ける。
経済メディア、自動車系メディアでの各種連載、テレビやネットでの社会情勢についての解説、自動車レース番組の解説など。
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