新型ミニバン出そろった! 日産新型「セレナ」だけ“5ナンバー”死守!? ライバルよりどこが優れてる?

日産新型「セレナ」が2022年11月に発表され、日産、トヨタ、ホンダのミドルサイズミニバンがすべてフルモデルチェンジしました。ライバル車のなかでも最後に全面刷新した新型セレナはどのようなところが優れているのでしょうか。

新型セレナが優位な点は?

 2022年11月28日に日産「セレナ」のフルモデルチェンジが発表され、これによって熾烈な販売競争が続く、トヨタ「ノア/ヴォクシー」、ホンダ「ステップワゴン」とともにミドルサイズミニバン4車種すべてが新型へと刷新しました。

 どのモデルもユーザーの好みを調査して生み出された車両となっているため、甲乙つけがたい仕上がりとなっているのは間違いないところですが、今回は最後発となる新型セレナの優れているところをチェックしてみましょう。

日産の主力ミニバン「セレナ」がフルモデルチェンジ
日産の主力ミニバン「セレナ」がフルモデルチェンジ

 まず大きな特徴としては、新型セレナには先進の運転支援システムである「プロパイロット2.0」が備わっている点が挙げられます。最上級グレードの「e-POWER ルキシオン」のみの設定となっていますが、ナビで目的地を設定して高速道路の本線に合流すると、状況に応じて同一車線内でステアリングから手を離しての走行が可能になるというものです。

 一定条件下でハンズオフが可能な運転支援システムとしては、新型ノア/ヴォクシーにも「アドバンストドライブ(渋滞時支援)」が備わっていますが、40km/hを上限とし、あくまで渋滞時の支援であるのに対し、新型セレナは40km/h以上の法定速度内でもハンズオフ走行できるところが大きな違いとなります。

 続いての大きな特徴は、新型セレナだけが5ナンバーサイズのボディを死守したというところでしょう。

 全幅は、新型ノア/ヴォクシーが1730mm、ステップワゴンが1750mmとライバルは全グレードが3ナンバーボディサイズとなっています。

 新型セレナもルキシオンとエアログレードの「ハイウェイスター」は全幅1715mmの3ナンバーサイズですが、従来モデル同様、標準グレード(X/XV)の全幅は1695mmと5ナンバーサイズを維持しました。

 たった数センチの違いともいえますが、自宅の駐車場は5ナンバーサイズしか入らないという人や、狭い道を通ることが多い人にとってはその数センチが重要ということも珍しくなく、ミドルサイズミニバンのなかで新型セレナが唯一5ナンバーサイズを死守したのは英断ともいえるかもしれません。

 ちなみにカタログ上での室内幅は、新型セレナと新型ステップワゴンが同一の1545mm、新型ノア/ヴォクシーは1470mmとなっていることから、ボディの全幅が広いからといって室内幅も同様に広いとは限らないようです。

 そして意外と無視できないのが、ハイブリッドモデルの排気量ではないでしょうか。新型ノア/ヴォクシーは1.8リッターハイブリッド、新型ステップワゴンは「e:HEV」と名付けられた2リッターハイブリッドが搭載されていますが、新型セレナのハイブリッドモデル(e-POWER)の排気量は新開発の1.4リッターと、小さな排気量のエンジンを搭載しているのです。

 ミニバンに相応しい発電量を確保するために、従来モデルよりも200ccアップした排気量ではありますが、それでも自動車税区分で見ると新型ノア/ヴォクシーや新型ステップワゴンよりもひとクラス下の区分となるため、長く所有すればするほどこの差額が効いてくるといえるでしょう。

 ちなみに、新型ステップワゴンのガソリンモデルは1.5リッターターボを搭載。自動車税区分は新型セレナと同じです。

 それ以外の部分では、従来モデルでも好評だった、狭い場所でも開閉可能な「デュアルバックドア」を継続設定している点や、「ネオソフィール」と呼ばれる防水性のある生地を使用した「防水シート」を一部グレードにオプションとして設定(NMCオーテック扱い)している点も見逃せません。

 撥水シートは新型「ステップワゴン スパーダ」にも「ファブテクト」という撥水・防汚効果のあるシートが用意されていますが(撥水・防汚シートはセレナにもグレード別設定)、本格的な防水シートは部活動に勤しむ子どもがいるファミリーやアウトドアアクティビティを楽しみたいユーザーにとってはうれしい選択肢となることでしょう。

 このようにオンリーワンの装備も多く備わっている新型セレナ。もしこのクラスのミニバンの購入を検討しているのであれば、各車の装備の違いなどを吟味し、自分にピッタリの1台を選びたいところです。

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Writer: 小鮒康一

1979年5月22日生まれ、群馬県出身。某大手自動車関連企業を退社後になりゆきでフリーランスライターに転向という異色の経歴の持ち主。中古車販売店に勤務していた経験も活かし、国産旧車を中心にマニアックな視点での記事を得意とする。現行車へのチェックも欠かさず活動中。

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