「リアフォグランプの使い方」知らない人多い? 本来点灯すべき「視界が制限される場合」はどんな時なのか
クルマに備わる「リアフォグランプ」ですが、どのように用いるのが本来の正しい使い方なのでしょうか。
正しい「リアフォグランプ」の使い方とは
クルマの車種によっては、後部に「リアフォグランプ」が取り付けられていることがあります。
そんなリアフォグランプの使い方について、SNSではさまざまな意見が寄せられています。
リアフォグランプの正式名称は「後部霧灯」といい、クルマの後部の地面に近い位置に取り付けられています。
リアフォグランプについて、道路運送車両の保安基準第37条の2では以下のように定められています。
「後部霧灯は、霧等により視界が制限されている場合において、自動車の後方にある他の交通からの視認性を向上させ、かつ、その照射光線が他の交通を妨げないものとして、灯光の色、明るさ等に関し告示で定める基準に適合するものでなければならない」
光の色や明るさは決まっており、道路運送車両の保安基準の細目を定める告示第207条では、「照射光線が他の交通を妨げないものであること」「光源が35ワット以下で照明部の大きさが140平方cm以下であること」「灯光の色は赤色であること」「灯器が損傷し又はレンズ面が著しく汚損しているものでないこと」などと基準が設けられています。
このように細かい基準で決められたリアフォグランプは、視界が悪い時に後続車に自車の視認性を高めるための安全装備としての役割を果たします。
一方で使用方法については、「霧等により視界が制限されている場合」と記載されており、使用するタイミングはユーザー次第と捉えることもできます。
例えばトヨタ「GR86」の取扱説明書を見ると、リアフォグランプの使い方について「雨や霧などで視界が悪い時に自分のクルマの存在を知らせるために使用します」と記載された上で注意事項について以下のような記載があります。
「視界が悪いとき以外に使用すると後続車の迷惑になる場合があります。必要なとき以外は使用しないでください」
必要な時以外は使用が推奨されていませんが、判断はユーザーに任せられているといえるでしょう。
そんなリアフォグランプについて、SNSでは「眩しすぎるからやめてほしい」「使い方間違えている人多くない?」「霧や大雨でないのにつけている人いる」と、誤った使用方法についての指摘する書き込みが見られます。
なかには「注意でもいいから取り締まって欲しい」と、その眩しさゆえに取り締まりを求める声もありました。
一方で、「吹雪のときには前方が見えないのでリアフォグランプが点灯しているとありがたい」「普段は眩しいと感じるけど、霧が濃すぎる地域はリアフォグがあるとわかりやすくていいと思った」との声も。
降雪地域や視界が悪い場面で重要な役割を果たすリアフォグランプは、実は本来の使い方ができていないという人もいるかもしれません。
また悪天候でないときにリアフォグランプを点灯させると、ユーザーの意見にもあるように後続車両から見て眩しいため運転の妨げとなり、交通事故やドライバー同士のトラブルに発展するおそれもあります。
車種によっても異なりますが、リアフォグランプはハンドル近くのスイッチで点灯と消灯ができます。
リアフォグランプが点灯しているときにはリアフォグランプがついていることをあらわす表示灯も点灯するため、今一度使い方を見直しつつ表示灯を確認して運転をおこなうことが大切です。
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また、当然ながら夜間にリアフォグランプのみを点灯させて走ることはできません。
道路交通法第52条第1項では、車両等が夜間に道路を通行するときには前照灯、車幅灯、尾灯、番号灯などを点灯しなければならないと定められています。
一方でフォグランプはそれらのライトに当てはまらないため、夜間にフォグランプやリアフォグランプのみを点灯させて走行すれば、無灯火の交通違反になってしまうため、注意が必要です。
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