道路の「落下物」は想像以上に危険な存在! 見つけたらどうする? 衝突を避ける方法は?

ぶつかったら慌てず路肩に停車&通報

 では、落下物にぶつかってしまった場合はどう対処したら良いのでしょうか。

 優先すべきはハザードを点灯し周囲に異変を知らせて二次被害を防ぐことです。次に走行継続可能な場合は非常駐車帯まで移動し、周囲の安全を十分確認したうえで道路緊急ダイヤル(#9910)へから通報するか、本線は1kmごと、トンネル内は200mおきに設置されている非常電話から通報するというのが正しい対処法になります。

交通管理巡回(落下物回収)[画像:NEXCO東日本]
交通管理巡回(落下物回収)[画像:NEXCO東日本]

 ちなみに通報時には落下物の場所や事故現場などのそばにある「キロポスト」を知らせると、事故処理にあたる交通管理隊(黄色いパトロールカー)が駆けつけやすくなります。

 ただし、高速道路上で自損事故を起こしたクルマの乗員が、路上に出た途端に後続車に跳ねられるという事故も発生しており、非常電話を使用するために車外に出るのは細心の注意が必要です。

 高速道路で落下物を見かけたら通報する場合は何の問題もありませんが、前述のように自分のクルマから積載物が落下してしまった場合はかなり大きな問題になります。

 実際に多くの落下物は固定が甘かったことが原因といわれているのですが、落とさないためにはどうすれば良いでしょうか。

 キャンプや釣りが好きでフィッシングボートなどをルーフキャリアに積載することもあるという、都内の中古車販売店のK店長に話を聞いてみました。

「積載物の落下をすぐに気がつけば良いのですが、たいていは休憩のため立ち寄ったSA/PAの駐車スペースで気が付くことになるでしょう。

 その場合も道路緊急ダイヤル(#9910)に通報し、落下物の形態(シートや長尺物など)やどの区間で落としたのかなど詳細を伝えると良いと思います。

 ルーフキャリアに積載するときは、一般的なロープやゴムバンドではなく、できれば強力な『ラッシングベルト』で固定するのが安全でしょう」

 ラッシングベルトとは、摩耗に強く耐候性にも優れるポリエステル製の積載物用固定ベルトのこと。その多くがラチェット式バックルを装備しており、比較的小さめの力でもしっかりと荷締めできるのが特徴。

 1000円から3000円程度で購入できますし、耐荷重は700kgクラスでも固定できるほど強靭なタイプもあるので、ルーフキャリアに積載物をガッチリ固定するために使用すると良いでしょう。

 また、ルーフキャリアに荷物を載せているときは風の抵抗を受けやすくなることから、いつも以上に慎重に運転する必要があります。

※ ※ ※

 落下物との衝突を回避する方法はあるのでしょうか。

 それは、十分な車間距離を取ることでしょう。落下物を視認できても車間距離があればハンドルやブレーキなどのコントロールも慌てずにできます。

 荷物を積載しているクルマやトラックが前を走行している場合は、いつ積載物が落下しても回避できるように十分な車間距離を確保しておくのが良いでしょう。

【画像】非常電話のボックスの中はどうなってる? 滅多に見ないその中身を見る!

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Writer: くるまのニュースライター 金田ケイスケ

2000年代から新車専門誌・輸入車専門誌編集部を経て独立。専門誌のみならずファッション誌や一般誌、WEB媒体にも寄稿。
中古車専門誌時代の人脈から、車両ごとの人気動向やメンテナンス情報まで幅広く網羅。また現在ではクルマに限らずバイクやエンタメまで幅広いジャンルで活躍中。

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