「下剋上」? 高級感強めな新型「セレナ」登場で日産の高級ミニバン「エルグランド」はどうなる!?
日産が近日フルモデルチェンジ予定の新型ミニバン「セレナ」について一部情報を先行公開しました。一方で上級モデル「エルグランド」は12年刷新されないままですが、どうなっていくのでしょうか。
最近ちょっと影が薄い!? フラッグシップ「エルグランド」の未来とは
日産は2022年11月11日、人気ミニバン「セレナ」の次期モデル情報を先行公開し、近々フルモデルチェンジを実施することを明らかにしました。
今回公開されたのはフロントまわりのわずか一部分のみですが、上級モデル「エルグランド」を思わせる堂々としたデザインで、SNS上でも話題を呼んでいます。
デザインが話題の新型セレナですが、SNS上では早くも販売店で先行見積もりや予約注文をとったとする声も複数みられ、ユーザーの関心の高さがうかがえます。
一方で気になるのは、デザインの近似性を挙げられた日産のフラッグシップ級ミニバン、エルグランドの動向です。
新型セレナの情報を公開する直前の11月1日、日産はエルグランドの一部改良を実施しています。
しかし発表内容では「抗菌仕様シートを全車標準装備」とのリリース情報があるのみで、そのほかの改良点についてはとくに触れられていません。
1997年に登場した初代エルグランドは、高級ミニバンのパイオニアというべき画期的なモデルでした。
多人数乗車可能な3列シートミニバンの世界に高級車の概念を取り入れ、パワフルなパワートレインや広い室内空間などでトヨタを含むライバル車勢を圧倒しています。
しかしその後、エルグランドのライバル車として2002年に登場したトヨタ「アルファード」がその後大人気モデルへ成長。日産が3代目となる現行型にフルモデルチェンジしたのは2010年8月のことでした。
その後幾度かのマイナーチェンジを実施し、直近では2020年10月のマイナーチェンジでも、フロントデザインなどに大きく手を入れています。
とはいえその間、走行性能面でのアップデートはほとんどおこなわれておらず、日産の最新モデルに共通する独自のハイブリッドシステム「e-POWER(イーパワー)」が追加設定される気配もありません。
2022年でデビューから12年が経過。せっかくみずから開拓した高級ミニバンの市場自体を後追いモデルから完全に奪われてしまい、もはやフラッグシップを名乗るには極めて寂しい厳しい現状にあります。
そんななか登場した新型セレナのティザー画像で先行公開されたのは、エルグランドをほうふつとさせる大型で高級感あるフロントグリルの形状でした。
この堂々たるスタイルに対し、SNS上でも上級モデルを想起したユーザーは多くみられます。
「エルグランド感」「普通にエルグランドじゃん」「エルグランドはどうした!?」
このように、エルグランド級のフロントデザインであることに対する様々な反応がありました。
前出の見積もりを取ったという複数のSNSユーザーが、上級グレードで総額500万円クラスの金額であることも明かしており、こうした投稿に対し「エルグランドにとって代わるのか」「エルグランド廃止なの?」「エルグランドの立場なし」といった厳しい声もあがっています。
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似たような状況はライバルのホンダでもありました。フラッグシップミニバン「オデッセイ」は、生産工場閉鎖にともない2021年中に生産を止め、2022年半ばで販売も終えています。
そこでホンダは、セレナのライバルでもある「ステップワゴン」に上級グレード「STEP WGN SPADA PREMIUM LINE(ステップワゴン スパーダ プレミアムライン)」を設定することで補完させています。
エルグランドは一部改良を実施したばかりで、少なくとも日産が販売を続ける意思は伝わりましたが、今後の販売維持については予断を許さない状況にあります。
新型セレナのグレード展開も含め、今後の日産からの正式発表が待たれるところです。
ルキシオンってそんなに高いのか。
ならば設計が古すぎるエルグランドを買うより、最新設計のセレナの方が良いよな
セレナにはeパワーもあるし
まあ、セレナは床が高いのがちょっと気になるけど…