トヨタが新型「小型SUV」初公開! プリウス似フェイス採用! デザイナーが語る「bZ Compact SUV」の魅力とは

bZ Compact SUVがデザインで大事にしたことは? 担当者に直撃インタビュー

 トヨタのbZシリーズとして登場するbZ Compact SUVですが、どのような部分にこだわっているのでしょうか。前出の松本宏一氏は次のように話しています。

―― デザインのポイントはどんなところでしょうか。

 電気自動車に関して、日本のユーザーさんが一番気にされるのは「電費」、つまり一充電あたりの航続距離だと思います。

「電池が切れたらどうなるのか?」など、まだまだ充電インフラが整っていない日本ではそれが一番の心配事になるのかなと。

 電気自動車に対するネガティブな印象もそこにあると考えています。

 航続距離にはエクステリアデザイン、全体のシルエットも大きく影響してきます。

 電費をよくするためには空気抵抗の低いデザインがマストとなってきますので、そこを重点的に配慮しました。

―― CD値もかなり低いとようですね。どれくらいでしょうか。

 はい。数値は公表されていませんが0.2の前半位ですね。それくらいを狙っていかないとなかなか距離が稼げないのです。

リアも斬新なデザインとなる「bZ Compact SUV」(撮影:加藤博人)
リアも斬新なデザインとなる「bZ Compact SUV」(撮影:加藤博人)

―― 電費向上のためにそこまで考慮してデザインがされているのですね。

 ガソリン車でも燃費を気にされる人はもちろん多いのですが、ガソリンは減ってきたら身近にあるガソリンスタンドで給油すればいいわけです。ですが、電気自動車だと簡単に充電することはできません。

 とくにクルマで出かけた先でバッテリー切れになってしまっては大変ですし、チャージ自体にも時間がかかります。

 少しでも電費をよくすることでネガティブなイメージを減らしていきたいのです。

 ロサンゼルスやサンフランシスコのように、充電器がいたるところにあって完璧に都市全体が電気にシフトしている地域なら問題ないのでしょうけども。

「ガソリン車とそん色ない距離が走れますよ」という安心感をユーザーに伝えたいですね。

――スタイリングでとくに時間をかけた部分もやはり空気抵抗に関わる部分でしょうか。

 これはかなり個人的な意見ですが、クルマのスタイリングというのは、機能をしっかりと形で表現してあげる必要があると思っています。

 電気自動車の場合は空気抵抗の値が低いことが重要な機能のひとつです。

 機能をカタチにしていくことが私たちデザイナーの仕事だと考えています。

※ ※ ※

 bZ Compact SUVのアグレッシブなスタイルはブースを訪れた多くのメディアからも注目を集めていました。

「停まっていても躍動感を感じる素晴らしいデザイン」、「トヨタらしい緻密さと大胆さがわかる完成度の高いスタイリング。すぐにでも市販されそうだ」などの感想を聞くことができました。

 bZ Compact SUVのさらなる情報は、2023年以降に発表予定です。

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Writer: 加藤久美子

山口県生まれ。学生時代は某トヨタディーラーで納車引取のバイトに明け暮れ運転技術と洗車技術を磨く。日刊自動車新聞社に入社後は自動車年鑑、輸入車ガイドブックなどの編集に携わる。その後フリーランスへ。公認チャイルドシート指導員として、車と子供の安全に関する啓発活動も行う。

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