クルマの「ガラス撥水コーティング」雨だけでなく雪にも効果的!? 二度塗り必須! DIYでできる冬支度のススメ
コーティングは二度塗りでムラを解消
DIYでできる、ウインドウコーティングの正しい施工手順をI氏に教えてもらいましょう。
「まずはフロントウインドウをアルカリ性の洗剤で洗います。中性洗剤でも代用できますが、アルカリ性は有機物(排ガスの汚れや表面についた油汚れ、虫の死骸や鳥のフンなど)を分解除去する特性を持っているのでおすすめです」
アルカリ性洗剤であれば、油膜にもある程度の除去効果が期待できますし、ウインドウだけでなく、ボディに付着したピッチやタールといった油汚れにも有効とのことです。
「次に、市販のウロコ除去剤などを使って、ガラス表面にこびりついた汚れをさらに除去します。この手間を怠ると下地が均一にならず、コーティングの仕上がりにも大きく影響してしまいます。ここはしっかり表面が滑らかになるまで汚れを落としていただきたいです」
このウロコ除去剤には研磨成分も含まれているので、使用後はしっかり水で洗い流すことも重要です。
「マイクロファイバークロスなどで水分を拭き取っても、まだ水分が残っている場合もあります。とにかく表面の汚れを除去し、十分に乾燥させることも重要です」(コーティング専門店スタッフ I氏)
ここまでが下地づくりの工程になります。カーシャンプーで洗い流すだけでは落とし切れない汚れを、しっかりキレイにしておくことが大切です。
「私たちは、この研磨剤(ウロコ除去剤)をスチーム洗浄で洗い流します。とにかくコーティング前のウインドウ表面には余計なものが何もない状態にしておきましょう」(コーティング専門店スタッフ I氏)
丁寧な下地づくりを経て、ここからがいよいよコーティングの本番です。
「コーティング剤をウインドウに塗布します。これは一度で仕上げても問題ありませんが、目に見えにくいコーティング剤だけに、塗りムラが発生しやすいものです。
私たちは一度塗布したら乾いたウェスなどで乾拭きし、次に水を絞ったウェスで拭き上げて、さらに水をかけて撥水効果を確認してコーティングに塗りムラがないかをチェックします。
ウインドウを拭き上げ乾燥させたら、再びコーティング剤を塗布していわゆる二度塗りをします。
この工程をおこなうことでコーティング剤の塗りムラをかなり解消できます」(コーティング専門店スタッフ I氏)
一般ドライバーの場合、コーティングの塗布は一度で終わりにしてしまいがちですが、これだとどうしても塗りムラが出てしまうといいます。クリアな視界を確保するためにも「コーティングの二度塗り」を試してみる価値はありそうです。
以上がウインドウコーティングの正しい工程になりますが、丁寧に施工している時間も労力もないという人には、フロントウインドウに撥水効果が期待できるシリコンワイパーに交換するのも有効です。
「ワイパーが動く範囲に限定されてしまいますが、使うだけでコーティングできるシリコンワイパーに交換すれば一定の撥水効果は得られると思います。
何より面倒な施工がいらないので、時間も労力も節約できます」(コーティング専門店スタッフ I氏)
このシリコンワイパーの効果を最大限に発揮させるには、交換前にウインドウ表面の汚れを落とし、交換後は2~3分間カラ拭き状態で作動させること。
これによってワイパーゴムに含まれるシリコンがウインドウに広がり、コーティング膜が形成される仕組みになっています。
「塗りムラの原因にもなっているのが人の手による圧力の違いです。ある部分は厚くある部分は薄くなってしまうコーティングも、ワイパーであれば圧力が均一にかかるため、スムーズに仕上げることができます」(コーティング専門店スタッフ I氏)
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かつては撥水コーティングの施工はひと苦労したものですが、いまでは大幅に作業性もアップ。ただし効果を持続させるためにも丁寧に二度塗りはしたほうが良さそうです。
フロントガラスに撥水コートすると記事のように少し暖気すると簡単にバラバラと剥げます。
しかし、常に雪が降って道路が白いわけではありません。道路が汚いと泥混じりの飛沫がついて、それをワイパーで拭き取って走るので、いくら丁寧にやってもあっという間に保護膜は剥げます。なのでテキトーにやって、効きが落ちたらまた塗るか、ガラコウォッシャーなど撥水コート入ウインドウウォッシャーの方が手間がないですね。
それに、デフにヒーターを当ててますから泥水どころか乾いた土埃をワイパーで拭き取るわけですから、手間がかかった割に1日で撥水が落ちることも。そう考えれば洗い流す水、スプレーで塗布するタイプの撥水コート、耐水キッチンペーパーを常備したほうが良いかも知れません。
あとは住んでいる地域ごとに工夫するしか無いですね。